腰痛の方はこちらへ
TMS理論
以下、痛みの原因を動画で簡単に説明いたします。
https://www.youtube.com/watch?v=Die64gH_rI0
このページを最後までご覧ください。腰痛、首の痛み、足の痛みなどの筋骨格系疾患に有効性があります。
ただ、文章量が長いので、読むのが苦手な方はオンラインカウンセリングで説明します。
ぜひ見てほしい本です。
「腰痛をめぐる常識の嘘」
福島県立医科大学教授 菊地 臣一 (著)
大学整形外科教授が臨床診療の場で、疑問をもって取り組んで書いた本。
整形外科医に非常に重要な事実が記載されていますが、患者として治療をうける立場にあってもとても有益なものです。
エビデンスに基づいた治療をうけるためにもぜひ知っておくべき内容。
TMS理論って知っていますか?私自身も腰痛もちでしたが、この20年間は再発していません。
ぜひとも知っておいていただきたいことです。詳しくは・・・
TMSジャパン公式サイト
を、見てくださいませ。
TMSプログラム
TMSとは、「Tension Myositis Syndrome」の略です。日本語で言いますと「緊張性筋炎症候群」ということになります。この理論を作ったのはニューヨーク大学医学部教授のジョン・E・サーノ博士です。
抜粋①

腰痛のある人は30代40代が圧倒的に多いのがよくわかります。また、この年代の人には、人生の中で最もストレスのある時期だと考えられています。
抜粋②

歳をとると、腰痛や膝が痛くなると言う都市伝説を聞きますが、現実的には20代に発症年齢が多いことがわかります。背骨はまっすぐなのに、ヘルニアは出ていないのに不思議ですね。
上記の写真を見ると高齢だから腰痛があるというわけではないという事がわかります。
30代、40代のストレスのある年齢に腰痛が多いのです。
腰痛は怒りである 長谷川 淳史 (著)より抜粋
抜粋③

歳をとればとるほど、ヘルニアが出ていたり、骨棘形成が起きるのは当たり前です。ヘルニアが飛び出すどころか、無くなってしまい、背も縮みます。それでも痛みはないと言う現実があります。
この調査の対象は、整形外科以外を受診した患者さんであって、腰痛の治療を受けに来た人が対象ではないと言うことに注目してください。
これを見ても、背骨の変形と腰痛は関係ないと言えます。それどころか逆に、背骨に変形のあった方の方が腰痛は起こらないようです。
腰痛は怒りである 長谷川 淳史 (著)より抜粋
抜粋④

抜粋⑤

Aの人もBの人も同じ人物です。Aの写真は60歳に撮ったレントゲンです。それに対してBの写真は75歳に撮ったときのレントゲン写真です。これほど背骨がガタガタになっても、本人は腰痛を訴えていません。
このことを考察すると、背骨がガタガタに曲がり、ヘルニアが出ていた方が腰痛がないと言う事実に突き当たります。
抜粋⑥

腰痛をめぐる常識の嘘
福島県立医科大学教授 菊地臣一(著)より
具体的な治療法。
下記、TMSプログラムはあなたの痛みを癒してくれることでしょう。
(1)ストレスリスト
①ふだん感じているストレス(怒り)、過去に起きたストレス(怒り)をすべて書き出す(小さな事まで)。
アルバムを見たり、過去の場所に行き、思い出すようにする。
普段からメモ帳を持ち歩き、ふっと思い出した事を記録しておく。帰ってから書こうとしても、もともと抑圧していたものだけに忘れやすい。
②相手のせいにして責めて責めて、責めまくる。 感情むき出しの怒り言葉で書く。あるいはその時の本当に言いたかった言葉で書く。 書き終わったら、その時の感情を感じてみる。
③20、30分連続で書きつづける。ただし、40分以上は行わない事
TMSプログラムは表面意識ではなく、無意識との対話です。表面意識でいくら理解していても 無意識に伝わりにくいのです。そこで、書くという体を使った行為が重要となるのです。
あまり良くないな書き方
◆ 小学生の子供が朝早く起きない。腹が立つ。
◆ 家族とうまくいかない。頭に来る。
◆ 同僚、上司と折り合いが悪い。
♪具体性がありません。いつ頃、どこで、誰と、何があったのか、そして本当はどのように言いたかったのか。
◎過去から現在に至るものまで、一つ残らず書き出す努力をする。 そして書き出したら、どうするか?それを眺めながら、ただ認めるのみ。発散する必要は一切無い。その時の感情を認知するだけでよい。
「怒りがあった」と、認める。
「しかし、それは生物として当たり前の生理現象なんだ」ということを日常の考え方にする。
♪動物を棒で叩けば怒りますものね。いくら協調性のある人間だって本当は怒ってるんですよ。
そんな自分に気づいてあげてください。タオルの先を丸めて、布団を叩いていると怒りを思い出しやすい事があります。
(2)しかりとばす または何を怒っているのかと考える
①痛みに対して「おまえの正体はわかっているぞ! いつまでのさばっているんだ!」と痛みに対して叱りとばす。 …これがかなり効果的!!
♪自分を管理するのは無意識ではなくて自分自身であると宣言してあげましょう。
②痛みに対して「まだ何を怒ってる事があるのか」と考えてみる。
習慣となるといいでしょう。
(3)アファーメーション
下記の「毎日の注意」というリストを1日15分程度、この復習に充当する。黙読したり、声を出してゆっくり読んだり、リラックスして眺めたり、自分の声 でテープレコーダーに録音しヘッドホンで繰り返し聞く方法も効果が高い。とにかく繰り返し行うことが必要。
「毎日の注意」
①痛みは構造異常ではなくTMSのせいで起こる。
②痛みの直接原因は軽い酸素欠乏である。
③TMSは抑圧された感情が引き起こす無害な状態である。
④主犯たる感情は抑圧された怒りである。
⑤TMSは感情から注意をそらすためにだけ存在する。
⑥背中も腰も(その他、自分の患部)正常なので何も恐れることはない。
⑦それゆえ身体を動かすことは危険ではない。
⑧よって元のように普通に身体を動かさなくてはいけない。
⑨痛みを気に病んだり怯えたりしない。
⑩注意を痛みから感情の問題に移す。
⑪自分を管理するのは無意識ではなくて自分自身である。
⑫常に身体ではなく心に注目して考えなければならない。
(4)静寂の中で熟考する
多忙な日常生活から一旦離れ、自分の内面を見つめる時間を作る。無意識下に抑圧された感情を見つけ出すには効果的である。一日にたとえ5分でも行うこと。
(5)続ける
自動車、自転車のたとえ。
最初からスムーズに運転はできない。繰り返し行って潜在意識に伝わることにより、 上手に運転することができる。表面意識から潜在意識に受け渡すのに時間がかかる。 あきらめないで続けること。 また、痛みをチェックする事は逆効果。痛みはただの酸素欠乏であると認識して、それよりも自分の心をチェックしよう・・・・・何に対して怒っているのかを。このプログラムを複雑にしようとせず、本当にシンプルに考えること。 まわりの人々の疑いの意見に振り回されないこと。
上記の方法で改善しない場合は、催眠をお勧めします。
https://ktmhp.com/hp/asobook2008film/2
下記は、私の書いた過去の文章です。
痛みと怒り―革命的治療プログラムの出現
伊藤 泰史
1999年5月、急性腰痛に襲われた友人のK氏(39歳)が這うようにして私の治療院にやって来た。激痛のために腰は曲がったままだ。オステオパシーの治療を施すと、一時的に痛みは和らぐものの、それ以上の改善の兆しはみられない。やがて、腰痛ばかりか、左下肢の痛みとしびれをも訴えるようになっていった。
K氏は建物の塗装や洗浄業務を行なう会社を経営している。常日頃、重たいポンプを持ち上げたり、無理な体勢で作業したりすることが多い。安静を指示したが、自営業ゆえに仕事を休むわけにはいかないという。
K氏への治療は続けたが、明らかな改善がみられないまま5ヶ月が経過した。重大な疾患の潜伏を危惧した私は、整形外科を受診するよう強く勧めた。整形外科ではMRI(核磁気共鳴画像診断法)によって、第4−第5腰椎間、および第5腰椎−第1仙骨間に椎間板ヘルニアが確認された。診察した医師は、ただちに神経ブロックを行なう必要があり、ヘルニアの程度から考えると尿が出なくなる恐れがあるので、できるだけ急いで手術すべきだと迫った。しかし幸か不幸か、たまたま病室が空いていなかったために、その日はそのまま帰宅した。
今後の治療計画について周囲の人々に相談したK氏は、たとえ椎間板ヘルニアの手術を受けても、必ずしも痛みが消えるとは限らないことを知り、手術はせずに私の治療を受け続けることを選択した。私は精一杯治療したが、依然としてK氏の腰は伸びず、治療ベッドに乗るときもうめき声をもらし、咳やくしゃみをするだけで悲鳴を上げるほど痛がっていた。
同年一一月、私はアンドルー・ワイル著『癒す心、治る力』(角川書店)の中で、椎間板ヘルニアを劇的に改善させるというTMS理論なるものを知った。突破口を見出せずに途方に暮れていた私は、どうしてもこの理論が知りたくて居ても立ってもいられなくなった。TMS理論に関する翻訳書はないものかと調べているうちに、北海道旭川市在住の長谷川淳史氏の存在を知った。氏はわが国に初めてTMS理論を導入した人物であり、『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』の監修者、『腰痛は〈怒り〉である』(共に小社刊)の著者でもある。幸い、電子メールですぐにコンタクトをとることができた。この出会いをきっかけにして、私はTMS治療プログラムに没頭することになった。
TMSとは、「Tension Myositis Syndrome」の略で、訳せば「緊張性筋炎症候群」ということになる。いかめしい名前だが、この理論を開発したニューヨーク大学医学部教授のジョン・E・サーノ博士によれば、「筋炎」といっても筋肉に「炎症」があるという意味ではなく、筋肉内に何らかの変化が生じているという意味でしかない。博士は「痛みを伴う筋肉の生理的変化」と定義づけている。
このTMS理論の特徴のひとつとして、単独の病気によって生じると従来考えられていた筋骨格系のさまざまな症状を、症候群としてひとまとめにしたという点があげられる。たとえば、肩こりと呼ばれる症状をはじめ、腰痛、腕や脚の神経痛、あらゆる部位の関節痛など、すべては共通原因によるひとつの症候群だと考えるのだ。
これはサーノ博士の長い臨床経験の中から導かれた結論で、博士はこれらの症状をTMS治療プログラムによって95パーセント前後の確率で改善させており、そればかりか、あらゆるタイプの心身症にも効果があるという。しかも驚くことに、身体には指一本触れることなく治療できるというのだ。
TMS理論によれば、筋骨格系の痛みや心身症は、ある種の防衛機制だと考えられる。防衛機制とは、心の安定を保ち、精神的破局を避けるための心の安全装置と言い換えることができる。そのひとつに「抑圧」がある。ある感情がしっかり抑圧されていれば問題は起こらないが、その感情の量が限界を越えた場合、抑圧だけでは心の安定を保てなくなる。そこで新たな防衛機制が必要になり、TMSや心身症が発症する。つまり、痛みによって不快な感情から目をそむけさせるというわけだ。
1999年11月の末、58歳の男性が、第1胸椎周辺(背中の首の付け根あたり)の痛みを訴えて来院した。最初の治療によって痛みは消えたものの、5日後、痛みが再発したといってやってきた。『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』を読んでいた私は、痛みの原因は身体にではなく、心にあることを理解しつつあったが、どのように治療プログラムを導入していいのかわらなかった。とりあえず、半年前から背中が痛み出したというので、その頃に何があったのかを訊ねてみた。すると、背中の痛みは転職を契機に発症し、反りの合わない上司の下で仕事をしていることに苦痛を感じている、とその男性は語りはじめた。
そこで身体に対する治療は一切行なわず、試しに一人きりになれる車の中で、上司の顔を思い出しながら怒りをありのままに表現し、怒鳴り散らしてみてはどうかと勧めてみた。もともと素直なこの患者はそれを実行に移した。1日目は大きな声を出すことはできなかったらしいが、2日目には大声で怒鳴れるようになり、3日目ともなると怒鳴ることを楽しめるようになった。そしてその夜、ふとんに入って枕に頭をのせた瞬間、いつもの痛みが消えていることに気づいた。その後2ヶ月経過しても再発していないという。
このケースは私に大きな自信をもたらしてくれた。私は早速、友人のK氏に電話をかけて呼び出した。TMS治療プログラムを一通り説明したあと、今日から一週間は必死で取り組むように指示した。ワラにもすがる思いだったK氏は、治療プログラムを忠実に実行した。後で聞くと、当初彼はこの治療に対して疑念を抱いていたという。それも当然だろう。整形外科医に腰部椎間板ヘルニアと診断された人間が、ただ怒りを表現することによって、半年間にもわたる闘病生活に終始符を打てるなど、いったい誰が信じられようか。
ところが一週間ほどたった頃、曲がったままだった腰をまっすぐに伸ばせるようになったと、わざわざ報告しに来てくれた。私たちは飛び上がって喜んだ。それからは1週間ごとに来院してくれたが、その度に症状が改善されてゆき、TMS治療プログラムを開始してからちょうど1ヶ月後には完治した。それから約9ヶ月経ったが、再発もなく、K氏は以前と同じように重労働を続けている。発症前は、徹夜仕事の後など、さすがに腰が痛いこともあったというが、今はそれすらもないという。また、むち打ち症の後遺症にも悩んでいたが、その症状もいつの間にか消えてしまっていた。
K氏の椎間板ヘルニアの治療に成功して以来、私はさらに真剣にTMS理論を研究しはじめ、多くの人々に適用していこうとした。だが、TMS理論を最初からすんなり受け入れてくれる患者は、予想外に少なかった。私の腰痛がそんなに簡単に治ってたまるか、という思いがあるのだろうか。とにかくTMS治療プログラムの効果を確かめたかった私は、いつしかこの理論を受け入れない患者の治療を断るようになった。おかげで多くの患者を失ってしまったが、中には興味を持ってくれる患者もいたため、成功例を着実に増やしていくことができた。
かねてからEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)とNLP(神経言語プログラミング)を研究していた私は、TMS治療プログラムにこれらの心理療法を併用するようになった。
ある日、ピアノの発表会を2週間後に控えていた女性が、小指が痛くて動かせないと訴えて来院した。身体に治療を加えても痛みはまったく消えない。そこで小指が痛くなった日に何があったのかと訊ねると、突然彼女は泣きはじめた。心因性の痛みに違いないと判断し、ショックを受けた出来事の記憶をEMDRで曖昧にすると、その場で痛みは消えてしまった。
ある麻痺性大腸炎の患者は、最初は「怒りなどない」といっていた。過去を思い出すことを無意識が抵抗しているようだった。そこで、NLPのテクニックで恐怖を和らげた後、帰宅してノートに過去の思い出を書き出すように指示すると、1週間でノートが怒りの言葉で埋め尽くされた。2週間後には病院の処方薬から解放された。
このようなことが頻繁に起こるようになってきた。ほとんどの患者は怒りを抑圧しているために、自分が怒りを抱えていることに無自覚である。椎間板ヘルニアから解放された前述のK氏も、TMS治療プログラムを説明した際、笑いながらこう宣言したものだ。「腹の立つことなんて何もないよ」。
人は、怒りなどの陰性感情を自動的に無意識というゴミ箱に捨てている。しかもそのことに気づいてさえいない。自覚可能な大きな怒りもあるが、それはそのゴミ箱をしっかり密封する働きをしているように思える。そのような場合は、その蓋を開けて防衛機制を解除する心理的アプローチが必要だと考える。
昔から、心の状態が身体に影響を及ぼすことは、"病は気から"という言葉でいわれてきたが、その心にアプローチして病気を治す方法については、いまだにこれといったものがない。そもそも、身体の痛みを心理療法だけでなくすことは、希な場合を除いて、ほとんど不可能だったのだ。ところがTMS治療プログラムは、忠実に実行しさえすれば、信じる信じないにかかわらず高い確率で効果が現れるのだ。再発率も低いという印象を私は持っている。さらに、治療者が直接手を下さずとも、読書療法だけで改善するという点、それになによりも、他の治療法と違って、危険性がないというのも大きな特徴である。今後、腰痛治療に携わる者にとって、TMS理論は無視しえないものとなるにちがいない。
最後に、腰部椎間板ヘルニアの痛みから解放されたK氏の言葉を紹介しよう。
「自分はプラス思考の人間だと思っていた。しかし、本当のプラス思考というものは、すべての事実をありのままに受け入れることだと気づいた。怒り、悲しみ、不安などといった感情を強引に前向きに改めようとするのは、結局は逃避だったのだと思う。それに気づくことができたのは、椎間板ヘルニアになったおかげだ。今では椎間板ヘルニアになったことを感謝しているくらいだ」
いとう・やすし◆1956年生。岐阜県可児市在住。
月刊春秋, 2000年12月号.
下記、もっとTMS理論についいて述べさせていただきます。
TMS理論(Tension Myositis Syndrome)緊張性筋炎症候群。
概略
このTMS理論とは、ニューヨーク大学リハビリテーション医学教授、ジョン・E・サーノ医師が1987年発表した物で、その中に有る「筋炎」とは、筋肉に「炎症」が有るということではなく、“筋肉の中に何らかの変化がある”という意味で、サーノ博士はこれを「痛みを伴う筋肉の生理的変化」と言っています。
そこでは、肩こりから、腰痛、手足の痺れ、五十肩、その他の関節、神経の痛みまでが共通した原因による一つの症候群だとしています。
小児科医だったサーノ博士がリハビリテーション医学に転向し、そこで、教科書で学んだ検査所見と、実際の現場での臨床症状が違うことに疑問を持ったのが始まりだそうです。
例えば、多くの場合、腰痛は“腰椎や椎間板の老化によって起こる”とされています。
実際に彼が患者の訴えと、レントゲンに写る病変とを調べたところ、患者の訴えている症状は、レントゲン写真に写る病変とは全く関係の無い部位に現れたのです。
しかも、病変の程度と痛みの程度も同じではなく、ほんの少しの変形でも動けないくらいの痛みの人と、見るも無残な状態でも痛みの軽い人が居たのです。
何かに神経が圧迫され坐骨神経痛が起きているはずなのに、その何かは何処を探しても見つからず。
もちろんその逆の場合も有り、変形が強かったりヘルニアが大きいにもかかわらず、軽い坐骨神経痛しか訴えない患者が居たのです。
そして、なによりも不思議だったのは、検査で見つかった病変に変化が無いのに治ってしまう患者が居る事でした。
他にも、腰痛の原因が、不良姿勢、運動不足、外傷、骨の先天異常等だと言われていましたが、いくら医学文献を調べて見ても、こうした要因による“痛みの発生のしくみ”は明らかに成っていなかったのです。
その様な疑問を持ち続けながら患者を診ていくうちに、彼は腰痛患者の痛みは、骨や軟骨から生じているのではなく、筋肉に原因が有る事に気がついたそうです。
さらに興味深い事に、筋骨格系疾患の患者の病歴を調べると、緊張性頭痛、偏頭痛、胸焼け、胃酸過多、食道裂孔ヘルニア、胃十二指腸潰瘍、大腸炎、過敏性大腸炎、麻痺性大腸、花粉症、喘息、前立腺炎、湿疹、乾癬(かんせん)、にきび、めまい、耳鳴り、頻尿、反復性膀胱炎、などの病歴を9割の患者が持っていたのです。
そして、これらの病気の共通点が全て「心身症」と呼ばれる病態だったのです。
要するに「筋骨格系疾患を抱える患者の多くが、心理的緊張によって生じる病態(心身症)を過去に経験していた」のです。
と言う事でTMS(Tension Myositis Syndrome)「緊張性筋炎症候群」の緊張とは“こころの緊張”の事を言って居るのです。
そして、博士が腰痛に心身症を疑うように成ってから、何気なく心理的要因を探りながら診察を続けて行くと、早く治る患者と治らない患者がほぼ正確に予測できるように成ったのです。
さらに、その中で、痛みの原因がこころに有る事を認めた患者は、それを否定した患者に比べると、より早く改善している事にも分かったのです。
この発見によってサーノ博士は筋骨格系疾患に対するもっとも重要な治療的要素は、自分の身体に起きている事を、本人が正確に理解する事だと確信するようになりました。
そして、それを患者に理解させる事が、筋骨格系疾患の「特効薬」に成ると言う結論に達し、これがTMS理論の始まりでした。
ポイント
正しい情報は「医学会に流布している呪いを解く為の情報」である。
具体的に「老化現象、外傷、運動不足、不良姿勢、先天的異常等は、身体の構造異常、腰下肢痛とは一切関係が無い」ということ。
「こうした誤った情報「呪い」を信じている限り、不安や恐怖によって痛みが強くなるだけで無く、治癒が遅れたり、再発する可能性が高くなる」
ポイント
ストレスが自律神経を刺激する事で起こる反応で、“身を守る正常な物”と、“心身症のような異常なもの”が有ると言っています。
自律神経の中枢では、身の危険を感じると、 即座に戦闘体制モードにスイッチが入ります(交感神経の興奮状態)その時、身の安全を守る為に「闘争か逃走」、「戦うか逃げるか」のいずれかの反応が起こるのです。
その緊急事態では、心拍数や血圧が上昇しますが、 反対に不必要な消化吸収や排泄機能は停止します。
① 闘争もしくは逃走に必要な筋肉に大量の血液が送り込まれます。
② その次が、緊張して心臓がどきどきする状態が起こります。
③ そして、最後に慢性的なストレスに疲れきった、ストレスに適応できない状態になります。
このような状態になると、全身の器官の機能を自動的に調節する働きをしている自律神経は、その、慢性的なストレスを受けることで、調子を乱し、さまざまな心身症を引き起こす状態になります。
TMSでは痛みの直接的原因は、「血流不足による酸素欠乏」としています。
ストレスにより交感神経が興奮し、全身適応症候群が起こるのですが、その際、副腎髄質からは大量のアドレナリンとノルアドレナリンと言う ホルモンが分泌されます。
これらのホルモンには心拍数や血圧を上昇させるだけでなく、 血管を収縮させ血流速度を速め、不必要な器官への血流を押さえ、 素早く筋肉に血液を供給する血管収縮作用が有ります。
ところが、ストレスが長引いて「疲はい期」の段階では、いつまでも他の器官を犠牲にする訳にはいかなくなってきます。
生命を維持するために必要な器官にも血液を供給しなくてはなりません。
ですが、依然として慢性のストレスが加わっている場合は、アドレナリンとノルアドレナリンの分泌はさらに続き、その状態を維持する事から様々な弊害が出て来ます。
これが「血流不足による酸素欠乏状態」なのです。
簡単に言いますと
「慢性的なストレスによって酸素の欠乏」が起こり、身体が虚血状態に成るのです。
ですから、身体に原因を求めて身体を治療している限り、 問題は何も解決しないと言っているのです。
その結果
① 科学的老廃物の蓄積
この老廃物は主に乳酸と言う疲労・発痛物質で、通常は血液の循環により蓄積される事は有りませんが、血流量が減少する事で筋肉内に蓄積され、筋肉痛を起こします。
② 筋肉の痙攣(けいれん)・・・自律神経を介しての血管収縮の為長時間続きます
筋肉は血流量の減少で酸欠状態を起こしその結果痙攣を起こします。
これはこむら返りと同じものですが、自律神経を介して血管が収縮している為、
短期間では治まらず、たいていは数日間かかり、心因的な原因が有る場合では、
数週間、数カ月続く事も有ります。
③ 神経麻痺(まひ)・・・筋肉より神経の方が酸素欠乏に弱い
神経は筋肉より繊細な為、わずかな酸欠でも症状を出して危険を知らせます。
その神経の血流の減少は、腕の神経や坐骨神経の様な末梢神経の酸欠を起こします。
一般的な酸欠での症状は「痛み」ですがさらに酸素濃度が低下すると、さまざまな
知覚異常や、筋力低下等を引き起こします。
それではその痛みは何処に多く表れるのでしょうか?
TMS(緊張性筋炎症候群)とは言いますが、 筋肉のほか神経、腱や靭帯にもその症状は現れます。
そして、筋肉の痛みの場合は“姿勢筋”に出やすい傾向が有ります。
姿勢筋とは、首の後ろ、肩の上部、背中や腰、そして臀部の筋肉を含み、 姿勢を保つと共に、腕の運動を助ける働きが有ります。
次にTMS(緊張性筋炎症候群)の症状が神経に出た場合ですが、主に神経痛となって、多くは太ももの後ろからふくらはぎ、脛にかけての痛みやしびれが出る坐骨神経痛です。
次に多いのが腕から手にかけての上腕神経痛で、どちらも痛みやしびれ以外に筋力の低下や、感覚の麻痺もあります。
その他は肋間神経痛、三叉神経痛等が有り神経が通る所は全てTMSに冒される可能性が有ると考えられます。
それでは、神経が侵された場合の症状とは具体的にどのような物なのでしょうか?
例えば、痛みでは、刺すような痛み、電気が流れるような痛み、切られるような痛み、燃えるような痛み、ずきずきする痛みが有り、しびれでは、ちくちく感、冷感、温感等のほか、触っても何も感じない事もあります。
「心身に置いて“状態がめまぐるしく変わる”のは“身体”では無く“こころ”のほうなのです」
としています。
TMSではその重傷度を
① 症状の強さ
② 症状の維持期間
③恐怖心による活動制限の程度
の三つを総合的に見て判断しています。
しかし、不思議な事に、重症患者ほど「ストレスは無い」と断言する傾向が有るのです。
では何故、重症のTMS患者ほどストレスを感じないのでしょうか?
同理論ではその事を
「あまりにも強いストレスなので防御機制が働くから、ストレスによって起こる感情に気がつかなくなっているだけ」
これがTMSの根本原因なのです。
「緊張は無意識下で生み出され、ほとんど無意識の外に出る事は無い感情を示します。その多くは、不快、苦痛、決まり悪さを伴う感情で、 本人にも社会にも認められず抑圧されています。
抑圧が起こるのは、
『これらの感情を味わいたくない』
『これらの感情を抱いている事を人に知れたくない』
と心が思うからです。
人間の心は、無意識下の感情を自覚するようには出来ておらず、 瞬く間に、しかも自動的にこれらの感情を抑圧してしまいます。
私たちは自分を見失ったり、パニックなるのを避けるために、 不快な感情を極端に毛嫌いする傾向が有ります。
『とにかく忘れよう』
『考えないようにしよう』
『無視しよう』
『なかった事にしよう』
などと、不快な感情を意識から締め出してしまうのです。
それもほとんど考えずに、自動的にそうしてしまいます。さらに悪い事に、自分がそうした事を忘れてしまうのです。これが抑圧の正体です。
しかし、この抑圧した感情がふとした事がきっかけで再び浮上してくる事が有ります。
その再浮上は、当人を困惑させパニック状態に陥れ、その解決の為、不快な感情から意識の目をほかに向けさせるようにするのです。
それには「痛み」が最もふさわしく、 身体に痛みが有ると本人の意識を身体に引き付けておく事が出来るのです。抑圧に失敗し、不快なものが意識に上ってきても、それを見なければいいのです。
つまり痛みに注意を向けておけば、心の安定は保たれ、精神的な破局を避ける事が出来るのです。
だからこそ、重症のTMSの患者ほど、ストレスを否定するのです。
「痛みは注意をそらすための物だという事実に気付かずにいるかぎり、 何物にも邪魔される事無く痛みはその目的を果たし続けるだろう。しかし、いったんその事実を認識ししっかり理解するや(単なる認識では不十分で、しっかり理解しなければならない)ごまかしは通用しなくなり痛みは消える。 痛みの存在理由が無くなるからだ。これをやってのけのけるのがまさしく情報なのである」
TMSは不快な感情から注意をそらすために存在するのです。
では逆に不快な感情に目を向けるとどうなるでしょう?
見たいとも思わなかった物にしっかり焦点をあわせじっくり観察してみるとどうなるでしょうか?
他にもまだ無意識のうちに注意を向けまいとしてきた感情が沢山あるかもしれません。
それらに意識を向けてみましょう。
すると注意をひきつけることが目的だった痛みはもはや必要が無くなって消えるしか仕方有りません.つまり、防御規制が解除されると言う事です。
こうした情報を患者に提供する事がTMS治療プログラムで有り「認識療法」と言われる由縁なのです。
それでは
「意識、無意識がそこまでして抑圧しなければならない感情とは何なのでしょうか?
その感情の一つが、“怒り”なのです。
私たちは、小さなころから怒りを表に出す事は悪い事だと教えられて来ました。
さらに、社会生活においても、怒りを出すのは未成熟な人格だと言われてきため、私たちは怒りを抑制しているのです。
ところが、それを抑圧する事を長く続けているうちに、いつの間にか怒りを抑える事が習い性となり無意識にそうするまで成ってしまったのです。
そのほかにも、好まれない感情として、“不安、心配、恐怖、悲しみ、抑うつ、後悔、自責の念、罪悪感”などが有ります。
抑圧された怒りはおおむね次の三つに大別できます。
1. 日常生活におけるプレッシャーによる怒り。
2. 幼少期に受けたトラウマによる怒り
3. 欲求を満たすために自らに課したプレッシャーによる怒り
1.についてはその人が一日の中で一番多く過ごす場所を探せばすぐに見つかります。
2.については久留米大学医学部の長沼氏の報告として
「どんな治療にも反応しない慢性疼痛患者の臨床経験からその共通点として
「幼少期における両親との不幸な交流を言い、 具体的には、体罰を下す父親、心気的で身体面にのみ関心を払う母親、
そして両親の離婚や、死亡などを経験している」としています。
最後に3.ですが「完全主義者」「善良主義者」とサーノ博士は言い、それを次の六つの根本欲求を持つ「タイプT性格」としています。
1.完璧で有りたい。
(高い理想と道徳的規範を持つ、自己批判的で他人の批判に敏感)
2.人に好かれたい。
(愛されたい称賛されたい尊敬されたい人を喜ばせたい世間から良い人と言われたい)
3.見捨てられたくない。
4.満足したい。
5.強靭な肉体で有りたい。
日常生活のストレス、幼少期のトラウマ、タイプT性格の三つが重なって無意識に怒りが蓄積され、 臨界点に達してTMSに成り、そしてその怒りが強いほど重症に成る。
以上が、TMS理論の要約に成ります。
それではTMSに成らないようにするにはどうすればいいのでしょうか?
怒らないようにすれば良いのでしょうか?
いいえ、怒らないようにする事は無理です。
もしそう考えたならかえって抑圧が強まる場合もあります。
そもそも怒りとは、有る状況に対する情動反応の一つで、 急激で一時的な感情である情動そのものは善でも悪でもありません、ただそれは「怒り」と呼ばれているだけなのです。
それなのに怒りを嫌悪し、見ない風にしたり、忘れようとしたり、 考えまいとするから、いつの間にか怒りが蓄積されてしまうのです。
だから、その情動“怒り”が湧いてきても、どのような価値判断もせず、ただそれを観察するだけで良いのです。
その事が、TMSの治療につながって行くのです。
それでは次にTMS治療プログラムについて簡単にお話しします。
TMSの治療においては、
まず病に関する「神話」を暴いて「呪い」を解き、TMSの仕組みを理解して心の「防御規制」を解除する必要が有ります。
しかし、それはなかなか難しく、今まで説明した情報を与えても、 患者がそれを受け入れなければなりません。
サーノ博士は、
「意識レベルの理解だけでは不十分で、 無意識レベルでしっかり理解することが必要で、それには4~6週間必要だ」
と言っています。
ただし、もし無意識レベルまで受け入れる事が出来れば、TMSはきわめて高い確率で改善するとしています。
では、治療の実際ですが
1.まず現代医学の標準的な手順、理学検査、画像検査によって危険な疾患の有無を確かめる。
2.次に先に述べたTMSに関する講義を受ける
TMSを解決するコツは、痛みを感じた時に、怒りとその理由について考える事に尽きます。
「身体に注意を奪われる事無く、心に注意を向ける習慣を身につける事が最も重要なポイント」
であることを患者に理解してもらう為の講義を受けてもらうのです。
そして、患者は自分自身にこう断言出来るようにまで、TMSを理解する必要が有ります。
「私の背骨は正常だ。この痛みはまったく無害な物で有り、心理的な目的を達成するため生み出されたトリックだ」
そして、レントゲン撮影、CTスキャン、MRIで見つかった構造異常は、しわや白髪と同じ正常な老化現象にすぎない」と思えなくてはならないのです。
そして、この段階まで来ると約80~85%の患者が数週間のうちに症状をほぼすべて消失させたとしています。
3.ミーティング
ここでは、講義を聞いた後、4~6週間経過しても改善しない患者と、 一度は改善したものの再発した患者同士、TMS理論の復習を行います。
TMSの再発する理由には次の様な物が有ります
1.認識療法だけで症状が消えるとは本人が十分に信じていない
2.TMSの診断は受け入れているが、 画像診断で見つかった構造異常も痛みに関係していると思 い込んでいる
3.言葉の上では理解できても、まだ無意識レベルまでは理解が浸透していない。
4.周囲の情報に振り回されている
5.TMS理論を受け入れてはいるもののまだ体を動かす事に恐れを抱いている。
6.幼少時のトラウマが大きい
7.日常生活のストレスが大きい
以上の様な事を、他人の経験を聞いたり、疑問について討論したり、 何回も何回もTMSに関して話会う事で、TMSの理解が一層深まり、 自分自身の生活を客観的に見るように成ります。
(TMS解決のテクニック)
①「毎日の注意として、つぎの事を複唱します。これはアファーインフォメーションと言い、「確信に満ちた肯定的な言葉を口にしたり紙に書いたりする事によって感情や行動、固定観念を変化させるテクニック」なのです。
1. 痛みは構造異常ではなくTMSのせいである
2. 痛みの直接の原因は軽い酸素欠乏で有る
3. TMSは抑圧された感情が彦起こす無害な状態である
4. 主犯たる感情は抑圧された怒りである
5. TMSは感情から注意をそらす為だけに存在する
6. 背中も腰も正常なので何も恐れる事は無い
7. それゆえ身体を動かす事は危険ではない
8. 痛みを気にやんだりおびえたりしない
9. 注意を痛みから感情の問題に移す
10. 自分を管理するのは無意識ではなく自分自身で有る
11. 恒に身体にではなく心に注意して考えなければならない
② 痛みを叱る、車の中で大きな声を出して怒鳴る。
怒りに対し「何が起きているか知っているし、その痛みが無害なのも、 怒りから注意をそらすトリックなのも知っている」と告げ「もう注意を向けたり怖がったりしない」と宣言するのです。
③ 活動を開始する
長年慢性腰痛に苦しんできた患者には出来ない動作が沢山あります。
身体を動かすのが怖いからです。
サーノ博士は「動作恐怖症」と名付けています。
ただ注意しなければならないのは、身体を動かし始めるにはTMS理論をしっかり理解してからか、 明らかに症状の軽減が確認できてからにする事
それ以外にも幾つかの心理療法がTMSの解決に有効です。
スウェーデン式リラクゼーション法
まず、4つ数えながら大きく息を吸い込みそのまま息を止めて16数え
8つ数える間に息を吐き切ります。
これを10回くりかえす。ポイントは
①無理にリラックスしようと思わないこと
②余計なことは考えない
③ただカウントと呼吸だけに集中する
習慣づけるために、しばらくの間はできるだけ決まった時間に行う。
腰痛の方、必見です!! 何をしても治らない方にお勧めします。もちろん腰痛だけではありません。TMSプログラムはあなたから痛みを解放します。それをわかりやすく説明します。
以下、痛みの原因を動画で簡単に説明いたします。
https://www.youtube.com/watch?v=Die64gH_rI0
このページを最後までご覧ください。腰痛、首の痛み、足の痛みなどの筋骨格系疾患に有効性があります。
ただ、文章量が長いので、読むのが苦手な方はオンラインカウンセリングで説明します。
ぜひ見てほしい本です。
「腰痛をめぐる常識の嘘」
福島県立医科大学教授 菊地 臣一 (著)
大学整形外科教授が臨床診療の場で、疑問をもって取り組んで書いた本。
整形外科医に非常に重要な事実が記載されていますが、患者として治療をうける立場にあってもとても有益なものです。
エビデンスに基づいた治療をうけるためにもぜひ知っておくべき内容。
TMS理論って知っていますか?私自身も腰痛もちでしたが、この20年間は再発していません。
ぜひとも知っておいていただきたいことです。詳しくは・・・
TMSジャパン公式サイト
を、見てくださいませ。
TMSプログラム
TMSとは、「Tension Myositis Syndrome」の略です。日本語で言いますと「緊張性筋炎症候群」ということになります。この理論を作ったのはニューヨーク大学医学部教授のジョン・E・サーノ博士です。
抜粋①

腰痛のある人は30代40代が圧倒的に多いのがよくわかります。また、この年代の人には、人生の中で最もストレスのある時期だと考えられています。
抜粋②

歳をとると、腰痛や膝が痛くなると言う都市伝説を聞きますが、現実的には20代に発症年齢が多いことがわかります。背骨はまっすぐなのに、ヘルニアは出ていないのに不思議ですね。
上記の写真を見ると高齢だから腰痛があるというわけではないという事がわかります。
30代、40代のストレスのある年齢に腰痛が多いのです。
腰痛は怒りである 長谷川 淳史 (著)より抜粋
抜粋③

歳をとればとるほど、ヘルニアが出ていたり、骨棘形成が起きるのは当たり前です。ヘルニアが飛び出すどころか、無くなってしまい、背も縮みます。それでも痛みはないと言う現実があります。
この調査の対象は、整形外科以外を受診した患者さんであって、腰痛の治療を受けに来た人が対象ではないと言うことに注目してください。
これを見ても、背骨の変形と腰痛は関係ないと言えます。それどころか逆に、背骨に変形のあった方の方が腰痛は起こらないようです。
腰痛は怒りである 長谷川 淳史 (著)より抜粋
抜粋④

抜粋⑤

Aの人もBの人も同じ人物です。Aの写真は60歳に撮ったレントゲンです。それに対してBの写真は75歳に撮ったときのレントゲン写真です。これほど背骨がガタガタになっても、本人は腰痛を訴えていません。
このことを考察すると、背骨がガタガタに曲がり、ヘルニアが出ていた方が腰痛がないと言う事実に突き当たります。
抜粋⑥

腰痛をめぐる常識の嘘
福島県立医科大学教授 菊地臣一(著)より
具体的な治療法。
下記、TMSプログラムはあなたの痛みを癒してくれることでしょう。
(1)ストレスリスト
①ふだん感じているストレス(怒り)、過去に起きたストレス(怒り)をすべて書き出す(小さな事まで)。
アルバムを見たり、過去の場所に行き、思い出すようにする。
普段からメモ帳を持ち歩き、ふっと思い出した事を記録しておく。帰ってから書こうとしても、もともと抑圧していたものだけに忘れやすい。
②相手のせいにして責めて責めて、責めまくる。 感情むき出しの怒り言葉で書く。あるいはその時の本当に言いたかった言葉で書く。 書き終わったら、その時の感情を感じてみる。
③20、30分連続で書きつづける。ただし、40分以上は行わない事
TMSプログラムは表面意識ではなく、無意識との対話です。表面意識でいくら理解していても 無意識に伝わりにくいのです。そこで、書くという体を使った行為が重要となるのです。
あまり良くないな書き方
◆ 小学生の子供が朝早く起きない。腹が立つ。
◆ 家族とうまくいかない。頭に来る。
◆ 同僚、上司と折り合いが悪い。
♪具体性がありません。いつ頃、どこで、誰と、何があったのか、そして本当はどのように言いたかったのか。
◎過去から現在に至るものまで、一つ残らず書き出す努力をする。 そして書き出したら、どうするか?それを眺めながら、ただ認めるのみ。発散する必要は一切無い。その時の感情を認知するだけでよい。
「怒りがあった」と、認める。
「しかし、それは生物として当たり前の生理現象なんだ」ということを日常の考え方にする。
♪動物を棒で叩けば怒りますものね。いくら協調性のある人間だって本当は怒ってるんですよ。
そんな自分に気づいてあげてください。タオルの先を丸めて、布団を叩いていると怒りを思い出しやすい事があります。
(2)しかりとばす または何を怒っているのかと考える
①痛みに対して「おまえの正体はわかっているぞ! いつまでのさばっているんだ!」と痛みに対して叱りとばす。 …これがかなり効果的!!
♪自分を管理するのは無意識ではなくて自分自身であると宣言してあげましょう。
②痛みに対して「まだ何を怒ってる事があるのか」と考えてみる。
習慣となるといいでしょう。
(3)アファーメーション
下記の「毎日の注意」というリストを1日15分程度、この復習に充当する。黙読したり、声を出してゆっくり読んだり、リラックスして眺めたり、自分の声 でテープレコーダーに録音しヘッドホンで繰り返し聞く方法も効果が高い。とにかく繰り返し行うことが必要。
「毎日の注意」
①痛みは構造異常ではなくTMSのせいで起こる。
②痛みの直接原因は軽い酸素欠乏である。
③TMSは抑圧された感情が引き起こす無害な状態である。
④主犯たる感情は抑圧された怒りである。
⑤TMSは感情から注意をそらすためにだけ存在する。
⑥背中も腰も(その他、自分の患部)正常なので何も恐れることはない。
⑦それゆえ身体を動かすことは危険ではない。
⑧よって元のように普通に身体を動かさなくてはいけない。
⑨痛みを気に病んだり怯えたりしない。
⑩注意を痛みから感情の問題に移す。
⑪自分を管理するのは無意識ではなくて自分自身である。
⑫常に身体ではなく心に注目して考えなければならない。
(4)静寂の中で熟考する
多忙な日常生活から一旦離れ、自分の内面を見つめる時間を作る。無意識下に抑圧された感情を見つけ出すには効果的である。一日にたとえ5分でも行うこと。
(5)続ける
自動車、自転車のたとえ。
最初からスムーズに運転はできない。繰り返し行って潜在意識に伝わることにより、 上手に運転することができる。表面意識から潜在意識に受け渡すのに時間がかかる。 あきらめないで続けること。 また、痛みをチェックする事は逆効果。痛みはただの酸素欠乏であると認識して、それよりも自分の心をチェックしよう・・・・・何に対して怒っているのかを。このプログラムを複雑にしようとせず、本当にシンプルに考えること。 まわりの人々の疑いの意見に振り回されないこと。
上記の方法で改善しない場合は、催眠をお勧めします。
https://ktmhp.com/hp/asobook2008film/2
下記は、私の書いた過去の文章です。
痛みと怒り―革命的治療プログラムの出現
伊藤 泰史
1999年5月、急性腰痛に襲われた友人のK氏(39歳)が這うようにして私の治療院にやって来た。激痛のために腰は曲がったままだ。オステオパシーの治療を施すと、一時的に痛みは和らぐものの、それ以上の改善の兆しはみられない。やがて、腰痛ばかりか、左下肢の痛みとしびれをも訴えるようになっていった。
K氏は建物の塗装や洗浄業務を行なう会社を経営している。常日頃、重たいポンプを持ち上げたり、無理な体勢で作業したりすることが多い。安静を指示したが、自営業ゆえに仕事を休むわけにはいかないという。
K氏への治療は続けたが、明らかな改善がみられないまま5ヶ月が経過した。重大な疾患の潜伏を危惧した私は、整形外科を受診するよう強く勧めた。整形外科ではMRI(核磁気共鳴画像診断法)によって、第4−第5腰椎間、および第5腰椎−第1仙骨間に椎間板ヘルニアが確認された。診察した医師は、ただちに神経ブロックを行なう必要があり、ヘルニアの程度から考えると尿が出なくなる恐れがあるので、できるだけ急いで手術すべきだと迫った。しかし幸か不幸か、たまたま病室が空いていなかったために、その日はそのまま帰宅した。
今後の治療計画について周囲の人々に相談したK氏は、たとえ椎間板ヘルニアの手術を受けても、必ずしも痛みが消えるとは限らないことを知り、手術はせずに私の治療を受け続けることを選択した。私は精一杯治療したが、依然としてK氏の腰は伸びず、治療ベッドに乗るときもうめき声をもらし、咳やくしゃみをするだけで悲鳴を上げるほど痛がっていた。
同年一一月、私はアンドルー・ワイル著『癒す心、治る力』(角川書店)の中で、椎間板ヘルニアを劇的に改善させるというTMS理論なるものを知った。突破口を見出せずに途方に暮れていた私は、どうしてもこの理論が知りたくて居ても立ってもいられなくなった。TMS理論に関する翻訳書はないものかと調べているうちに、北海道旭川市在住の長谷川淳史氏の存在を知った。氏はわが国に初めてTMS理論を導入した人物であり、『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』の監修者、『腰痛は〈怒り〉である』(共に小社刊)の著者でもある。幸い、電子メールですぐにコンタクトをとることができた。この出会いをきっかけにして、私はTMS治療プログラムに没頭することになった。
TMSとは、「Tension Myositis Syndrome」の略で、訳せば「緊張性筋炎症候群」ということになる。いかめしい名前だが、この理論を開発したニューヨーク大学医学部教授のジョン・E・サーノ博士によれば、「筋炎」といっても筋肉に「炎症」があるという意味ではなく、筋肉内に何らかの変化が生じているという意味でしかない。博士は「痛みを伴う筋肉の生理的変化」と定義づけている。
このTMS理論の特徴のひとつとして、単独の病気によって生じると従来考えられていた筋骨格系のさまざまな症状を、症候群としてひとまとめにしたという点があげられる。たとえば、肩こりと呼ばれる症状をはじめ、腰痛、腕や脚の神経痛、あらゆる部位の関節痛など、すべては共通原因によるひとつの症候群だと考えるのだ。
これはサーノ博士の長い臨床経験の中から導かれた結論で、博士はこれらの症状をTMS治療プログラムによって95パーセント前後の確率で改善させており、そればかりか、あらゆるタイプの心身症にも効果があるという。しかも驚くことに、身体には指一本触れることなく治療できるというのだ。
TMS理論によれば、筋骨格系の痛みや心身症は、ある種の防衛機制だと考えられる。防衛機制とは、心の安定を保ち、精神的破局を避けるための心の安全装置と言い換えることができる。そのひとつに「抑圧」がある。ある感情がしっかり抑圧されていれば問題は起こらないが、その感情の量が限界を越えた場合、抑圧だけでは心の安定を保てなくなる。そこで新たな防衛機制が必要になり、TMSや心身症が発症する。つまり、痛みによって不快な感情から目をそむけさせるというわけだ。
1999年11月の末、58歳の男性が、第1胸椎周辺(背中の首の付け根あたり)の痛みを訴えて来院した。最初の治療によって痛みは消えたものの、5日後、痛みが再発したといってやってきた。『サーノ博士のヒーリング・バックペイン』を読んでいた私は、痛みの原因は身体にではなく、心にあることを理解しつつあったが、どのように治療プログラムを導入していいのかわらなかった。とりあえず、半年前から背中が痛み出したというので、その頃に何があったのかを訊ねてみた。すると、背中の痛みは転職を契機に発症し、反りの合わない上司の下で仕事をしていることに苦痛を感じている、とその男性は語りはじめた。
そこで身体に対する治療は一切行なわず、試しに一人きりになれる車の中で、上司の顔を思い出しながら怒りをありのままに表現し、怒鳴り散らしてみてはどうかと勧めてみた。もともと素直なこの患者はそれを実行に移した。1日目は大きな声を出すことはできなかったらしいが、2日目には大声で怒鳴れるようになり、3日目ともなると怒鳴ることを楽しめるようになった。そしてその夜、ふとんに入って枕に頭をのせた瞬間、いつもの痛みが消えていることに気づいた。その後2ヶ月経過しても再発していないという。
このケースは私に大きな自信をもたらしてくれた。私は早速、友人のK氏に電話をかけて呼び出した。TMS治療プログラムを一通り説明したあと、今日から一週間は必死で取り組むように指示した。ワラにもすがる思いだったK氏は、治療プログラムを忠実に実行した。後で聞くと、当初彼はこの治療に対して疑念を抱いていたという。それも当然だろう。整形外科医に腰部椎間板ヘルニアと診断された人間が、ただ怒りを表現することによって、半年間にもわたる闘病生活に終始符を打てるなど、いったい誰が信じられようか。
ところが一週間ほどたった頃、曲がったままだった腰をまっすぐに伸ばせるようになったと、わざわざ報告しに来てくれた。私たちは飛び上がって喜んだ。それからは1週間ごとに来院してくれたが、その度に症状が改善されてゆき、TMS治療プログラムを開始してからちょうど1ヶ月後には完治した。それから約9ヶ月経ったが、再発もなく、K氏は以前と同じように重労働を続けている。発症前は、徹夜仕事の後など、さすがに腰が痛いこともあったというが、今はそれすらもないという。また、むち打ち症の後遺症にも悩んでいたが、その症状もいつの間にか消えてしまっていた。
K氏の椎間板ヘルニアの治療に成功して以来、私はさらに真剣にTMS理論を研究しはじめ、多くの人々に適用していこうとした。だが、TMS理論を最初からすんなり受け入れてくれる患者は、予想外に少なかった。私の腰痛がそんなに簡単に治ってたまるか、という思いがあるのだろうか。とにかくTMS治療プログラムの効果を確かめたかった私は、いつしかこの理論を受け入れない患者の治療を断るようになった。おかげで多くの患者を失ってしまったが、中には興味を持ってくれる患者もいたため、成功例を着実に増やしていくことができた。
かねてからEMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)とNLP(神経言語プログラミング)を研究していた私は、TMS治療プログラムにこれらの心理療法を併用するようになった。
ある日、ピアノの発表会を2週間後に控えていた女性が、小指が痛くて動かせないと訴えて来院した。身体に治療を加えても痛みはまったく消えない。そこで小指が痛くなった日に何があったのかと訊ねると、突然彼女は泣きはじめた。心因性の痛みに違いないと判断し、ショックを受けた出来事の記憶をEMDRで曖昧にすると、その場で痛みは消えてしまった。
ある麻痺性大腸炎の患者は、最初は「怒りなどない」といっていた。過去を思い出すことを無意識が抵抗しているようだった。そこで、NLPのテクニックで恐怖を和らげた後、帰宅してノートに過去の思い出を書き出すように指示すると、1週間でノートが怒りの言葉で埋め尽くされた。2週間後には病院の処方薬から解放された。
このようなことが頻繁に起こるようになってきた。ほとんどの患者は怒りを抑圧しているために、自分が怒りを抱えていることに無自覚である。椎間板ヘルニアから解放された前述のK氏も、TMS治療プログラムを説明した際、笑いながらこう宣言したものだ。「腹の立つことなんて何もないよ」。
人は、怒りなどの陰性感情を自動的に無意識というゴミ箱に捨てている。しかもそのことに気づいてさえいない。自覚可能な大きな怒りもあるが、それはそのゴミ箱をしっかり密封する働きをしているように思える。そのような場合は、その蓋を開けて防衛機制を解除する心理的アプローチが必要だと考える。
昔から、心の状態が身体に影響を及ぼすことは、"病は気から"という言葉でいわれてきたが、その心にアプローチして病気を治す方法については、いまだにこれといったものがない。そもそも、身体の痛みを心理療法だけでなくすことは、希な場合を除いて、ほとんど不可能だったのだ。ところがTMS治療プログラムは、忠実に実行しさえすれば、信じる信じないにかかわらず高い確率で効果が現れるのだ。再発率も低いという印象を私は持っている。さらに、治療者が直接手を下さずとも、読書療法だけで改善するという点、それになによりも、他の治療法と違って、危険性がないというのも大きな特徴である。今後、腰痛治療に携わる者にとって、TMS理論は無視しえないものとなるにちがいない。
最後に、腰部椎間板ヘルニアの痛みから解放されたK氏の言葉を紹介しよう。
「自分はプラス思考の人間だと思っていた。しかし、本当のプラス思考というものは、すべての事実をありのままに受け入れることだと気づいた。怒り、悲しみ、不安などといった感情を強引に前向きに改めようとするのは、結局は逃避だったのだと思う。それに気づくことができたのは、椎間板ヘルニアになったおかげだ。今では椎間板ヘルニアになったことを感謝しているくらいだ」
いとう・やすし◆1956年生。岐阜県可児市在住。
月刊春秋, 2000年12月号.
下記、もっとTMS理論についいて述べさせていただきます。
TMS理論(Tension Myositis Syndrome)緊張性筋炎症候群。
概略
このTMS理論とは、ニューヨーク大学リハビリテーション医学教授、ジョン・E・サーノ医師が1987年発表した物で、その中に有る「筋炎」とは、筋肉に「炎症」が有るということではなく、“筋肉の中に何らかの変化がある”という意味で、サーノ博士はこれを「痛みを伴う筋肉の生理的変化」と言っています。
そこでは、肩こりから、腰痛、手足の痺れ、五十肩、その他の関節、神経の痛みまでが共通した原因による一つの症候群だとしています。
小児科医だったサーノ博士がリハビリテーション医学に転向し、そこで、教科書で学んだ検査所見と、実際の現場での臨床症状が違うことに疑問を持ったのが始まりだそうです。
例えば、多くの場合、腰痛は“腰椎や椎間板の老化によって起こる”とされています。
実際に彼が患者の訴えと、レントゲンに写る病変とを調べたところ、患者の訴えている症状は、レントゲン写真に写る病変とは全く関係の無い部位に現れたのです。
しかも、病変の程度と痛みの程度も同じではなく、ほんの少しの変形でも動けないくらいの痛みの人と、見るも無残な状態でも痛みの軽い人が居たのです。
何かに神経が圧迫され坐骨神経痛が起きているはずなのに、その何かは何処を探しても見つからず。
もちろんその逆の場合も有り、変形が強かったりヘルニアが大きいにもかかわらず、軽い坐骨神経痛しか訴えない患者が居たのです。
そして、なによりも不思議だったのは、検査で見つかった病変に変化が無いのに治ってしまう患者が居る事でした。
他にも、腰痛の原因が、不良姿勢、運動不足、外傷、骨の先天異常等だと言われていましたが、いくら医学文献を調べて見ても、こうした要因による“痛みの発生のしくみ”は明らかに成っていなかったのです。
その様な疑問を持ち続けながら患者を診ていくうちに、彼は腰痛患者の痛みは、骨や軟骨から生じているのではなく、筋肉に原因が有る事に気がついたそうです。
さらに興味深い事に、筋骨格系疾患の患者の病歴を調べると、緊張性頭痛、偏頭痛、胸焼け、胃酸過多、食道裂孔ヘルニア、胃十二指腸潰瘍、大腸炎、過敏性大腸炎、麻痺性大腸、花粉症、喘息、前立腺炎、湿疹、乾癬(かんせん)、にきび、めまい、耳鳴り、頻尿、反復性膀胱炎、などの病歴を9割の患者が持っていたのです。
そして、これらの病気の共通点が全て「心身症」と呼ばれる病態だったのです。
要するに「筋骨格系疾患を抱える患者の多くが、心理的緊張によって生じる病態(心身症)を過去に経験していた」のです。
と言う事でTMS(Tension Myositis Syndrome)「緊張性筋炎症候群」の緊張とは“こころの緊張”の事を言って居るのです。
そして、博士が腰痛に心身症を疑うように成ってから、何気なく心理的要因を探りながら診察を続けて行くと、早く治る患者と治らない患者がほぼ正確に予測できるように成ったのです。
さらに、その中で、痛みの原因がこころに有る事を認めた患者は、それを否定した患者に比べると、より早く改善している事にも分かったのです。
この発見によってサーノ博士は筋骨格系疾患に対するもっとも重要な治療的要素は、自分の身体に起きている事を、本人が正確に理解する事だと確信するようになりました。
そして、それを患者に理解させる事が、筋骨格系疾患の「特効薬」に成ると言う結論に達し、これがTMS理論の始まりでした。
ポイント
正しい情報は「医学会に流布している呪いを解く為の情報」である。
具体的に「老化現象、外傷、運動不足、不良姿勢、先天的異常等は、身体の構造異常、腰下肢痛とは一切関係が無い」ということ。
「こうした誤った情報「呪い」を信じている限り、不安や恐怖によって痛みが強くなるだけで無く、治癒が遅れたり、再発する可能性が高くなる」
ポイント
ストレスが自律神経を刺激する事で起こる反応で、“身を守る正常な物”と、“心身症のような異常なもの”が有ると言っています。
自律神経の中枢では、身の危険を感じると、 即座に戦闘体制モードにスイッチが入ります(交感神経の興奮状態)その時、身の安全を守る為に「闘争か逃走」、「戦うか逃げるか」のいずれかの反応が起こるのです。
その緊急事態では、心拍数や血圧が上昇しますが、 反対に不必要な消化吸収や排泄機能は停止します。
① 闘争もしくは逃走に必要な筋肉に大量の血液が送り込まれます。
② その次が、緊張して心臓がどきどきする状態が起こります。
③ そして、最後に慢性的なストレスに疲れきった、ストレスに適応できない状態になります。
このような状態になると、全身の器官の機能を自動的に調節する働きをしている自律神経は、その、慢性的なストレスを受けることで、調子を乱し、さまざまな心身症を引き起こす状態になります。
TMSでは痛みの直接的原因は、「血流不足による酸素欠乏」としています。
ストレスにより交感神経が興奮し、全身適応症候群が起こるのですが、その際、副腎髄質からは大量のアドレナリンとノルアドレナリンと言う ホルモンが分泌されます。
これらのホルモンには心拍数や血圧を上昇させるだけでなく、 血管を収縮させ血流速度を速め、不必要な器官への血流を押さえ、 素早く筋肉に血液を供給する血管収縮作用が有ります。
ところが、ストレスが長引いて「疲はい期」の段階では、いつまでも他の器官を犠牲にする訳にはいかなくなってきます。
生命を維持するために必要な器官にも血液を供給しなくてはなりません。
ですが、依然として慢性のストレスが加わっている場合は、アドレナリンとノルアドレナリンの分泌はさらに続き、その状態を維持する事から様々な弊害が出て来ます。
これが「血流不足による酸素欠乏状態」なのです。
簡単に言いますと
「慢性的なストレスによって酸素の欠乏」が起こり、身体が虚血状態に成るのです。
ですから、身体に原因を求めて身体を治療している限り、 問題は何も解決しないと言っているのです。
その結果
① 科学的老廃物の蓄積
この老廃物は主に乳酸と言う疲労・発痛物質で、通常は血液の循環により蓄積される事は有りませんが、血流量が減少する事で筋肉内に蓄積され、筋肉痛を起こします。
② 筋肉の痙攣(けいれん)・・・自律神経を介しての血管収縮の為長時間続きます
筋肉は血流量の減少で酸欠状態を起こしその結果痙攣を起こします。
これはこむら返りと同じものですが、自律神経を介して血管が収縮している為、
短期間では治まらず、たいていは数日間かかり、心因的な原因が有る場合では、
数週間、数カ月続く事も有ります。
③ 神経麻痺(まひ)・・・筋肉より神経の方が酸素欠乏に弱い
神経は筋肉より繊細な為、わずかな酸欠でも症状を出して危険を知らせます。
その神経の血流の減少は、腕の神経や坐骨神経の様な末梢神経の酸欠を起こします。
一般的な酸欠での症状は「痛み」ですがさらに酸素濃度が低下すると、さまざまな
知覚異常や、筋力低下等を引き起こします。
それではその痛みは何処に多く表れるのでしょうか?
TMS(緊張性筋炎症候群)とは言いますが、 筋肉のほか神経、腱や靭帯にもその症状は現れます。
そして、筋肉の痛みの場合は“姿勢筋”に出やすい傾向が有ります。
姿勢筋とは、首の後ろ、肩の上部、背中や腰、そして臀部の筋肉を含み、 姿勢を保つと共に、腕の運動を助ける働きが有ります。
次にTMS(緊張性筋炎症候群)の症状が神経に出た場合ですが、主に神経痛となって、多くは太ももの後ろからふくらはぎ、脛にかけての痛みやしびれが出る坐骨神経痛です。
次に多いのが腕から手にかけての上腕神経痛で、どちらも痛みやしびれ以外に筋力の低下や、感覚の麻痺もあります。
その他は肋間神経痛、三叉神経痛等が有り神経が通る所は全てTMSに冒される可能性が有ると考えられます。
それでは、神経が侵された場合の症状とは具体的にどのような物なのでしょうか?
例えば、痛みでは、刺すような痛み、電気が流れるような痛み、切られるような痛み、燃えるような痛み、ずきずきする痛みが有り、しびれでは、ちくちく感、冷感、温感等のほか、触っても何も感じない事もあります。
「心身に置いて“状態がめまぐるしく変わる”のは“身体”では無く“こころ”のほうなのです」
としています。
TMSではその重傷度を
① 症状の強さ
② 症状の維持期間
③恐怖心による活動制限の程度
の三つを総合的に見て判断しています。
しかし、不思議な事に、重症患者ほど「ストレスは無い」と断言する傾向が有るのです。
では何故、重症のTMS患者ほどストレスを感じないのでしょうか?
同理論ではその事を
「あまりにも強いストレスなので防御機制が働くから、ストレスによって起こる感情に気がつかなくなっているだけ」
これがTMSの根本原因なのです。
「緊張は無意識下で生み出され、ほとんど無意識の外に出る事は無い感情を示します。その多くは、不快、苦痛、決まり悪さを伴う感情で、 本人にも社会にも認められず抑圧されています。
抑圧が起こるのは、
『これらの感情を味わいたくない』
『これらの感情を抱いている事を人に知れたくない』
と心が思うからです。
人間の心は、無意識下の感情を自覚するようには出来ておらず、 瞬く間に、しかも自動的にこれらの感情を抑圧してしまいます。
私たちは自分を見失ったり、パニックなるのを避けるために、 不快な感情を極端に毛嫌いする傾向が有ります。
『とにかく忘れよう』
『考えないようにしよう』
『無視しよう』
『なかった事にしよう』
などと、不快な感情を意識から締め出してしまうのです。
それもほとんど考えずに、自動的にそうしてしまいます。さらに悪い事に、自分がそうした事を忘れてしまうのです。これが抑圧の正体です。
しかし、この抑圧した感情がふとした事がきっかけで再び浮上してくる事が有ります。
その再浮上は、当人を困惑させパニック状態に陥れ、その解決の為、不快な感情から意識の目をほかに向けさせるようにするのです。
それには「痛み」が最もふさわしく、 身体に痛みが有ると本人の意識を身体に引き付けておく事が出来るのです。抑圧に失敗し、不快なものが意識に上ってきても、それを見なければいいのです。
つまり痛みに注意を向けておけば、心の安定は保たれ、精神的な破局を避ける事が出来るのです。
だからこそ、重症のTMSの患者ほど、ストレスを否定するのです。
「痛みは注意をそらすための物だという事実に気付かずにいるかぎり、 何物にも邪魔される事無く痛みはその目的を果たし続けるだろう。しかし、いったんその事実を認識ししっかり理解するや(単なる認識では不十分で、しっかり理解しなければならない)ごまかしは通用しなくなり痛みは消える。 痛みの存在理由が無くなるからだ。これをやってのけのけるのがまさしく情報なのである」
TMSは不快な感情から注意をそらすために存在するのです。
では逆に不快な感情に目を向けるとどうなるでしょう?
見たいとも思わなかった物にしっかり焦点をあわせじっくり観察してみるとどうなるでしょうか?
他にもまだ無意識のうちに注意を向けまいとしてきた感情が沢山あるかもしれません。
それらに意識を向けてみましょう。
すると注意をひきつけることが目的だった痛みはもはや必要が無くなって消えるしか仕方有りません.つまり、防御規制が解除されると言う事です。
こうした情報を患者に提供する事がTMS治療プログラムで有り「認識療法」と言われる由縁なのです。
それでは
「意識、無意識がそこまでして抑圧しなければならない感情とは何なのでしょうか?
その感情の一つが、“怒り”なのです。
私たちは、小さなころから怒りを表に出す事は悪い事だと教えられて来ました。
さらに、社会生活においても、怒りを出すのは未成熟な人格だと言われてきため、私たちは怒りを抑制しているのです。
ところが、それを抑圧する事を長く続けているうちに、いつの間にか怒りを抑える事が習い性となり無意識にそうするまで成ってしまったのです。
そのほかにも、好まれない感情として、“不安、心配、恐怖、悲しみ、抑うつ、後悔、自責の念、罪悪感”などが有ります。
抑圧された怒りはおおむね次の三つに大別できます。
1. 日常生活におけるプレッシャーによる怒り。
2. 幼少期に受けたトラウマによる怒り
3. 欲求を満たすために自らに課したプレッシャーによる怒り
1.についてはその人が一日の中で一番多く過ごす場所を探せばすぐに見つかります。
2.については久留米大学医学部の長沼氏の報告として
「どんな治療にも反応しない慢性疼痛患者の臨床経験からその共通点として
「幼少期における両親との不幸な交流を言い、 具体的には、体罰を下す父親、心気的で身体面にのみ関心を払う母親、
そして両親の離婚や、死亡などを経験している」としています。
最後に3.ですが「完全主義者」「善良主義者」とサーノ博士は言い、それを次の六つの根本欲求を持つ「タイプT性格」としています。
1.完璧で有りたい。
(高い理想と道徳的規範を持つ、自己批判的で他人の批判に敏感)
2.人に好かれたい。
(愛されたい称賛されたい尊敬されたい人を喜ばせたい世間から良い人と言われたい)
3.見捨てられたくない。
4.満足したい。
5.強靭な肉体で有りたい。
日常生活のストレス、幼少期のトラウマ、タイプT性格の三つが重なって無意識に怒りが蓄積され、 臨界点に達してTMSに成り、そしてその怒りが強いほど重症に成る。
以上が、TMS理論の要約に成ります。
それではTMSに成らないようにするにはどうすればいいのでしょうか?
怒らないようにすれば良いのでしょうか?
いいえ、怒らないようにする事は無理です。
もしそう考えたならかえって抑圧が強まる場合もあります。
そもそも怒りとは、有る状況に対する情動反応の一つで、 急激で一時的な感情である情動そのものは善でも悪でもありません、ただそれは「怒り」と呼ばれているだけなのです。
それなのに怒りを嫌悪し、見ない風にしたり、忘れようとしたり、 考えまいとするから、いつの間にか怒りが蓄積されてしまうのです。
だから、その情動“怒り”が湧いてきても、どのような価値判断もせず、ただそれを観察するだけで良いのです。
その事が、TMSの治療につながって行くのです。
それでは次にTMS治療プログラムについて簡単にお話しします。
TMSの治療においては、
まず病に関する「神話」を暴いて「呪い」を解き、TMSの仕組みを理解して心の「防御規制」を解除する必要が有ります。
しかし、それはなかなか難しく、今まで説明した情報を与えても、 患者がそれを受け入れなければなりません。
サーノ博士は、
「意識レベルの理解だけでは不十分で、 無意識レベルでしっかり理解することが必要で、それには4~6週間必要だ」
と言っています。
ただし、もし無意識レベルまで受け入れる事が出来れば、TMSはきわめて高い確率で改善するとしています。
では、治療の実際ですが
1.まず現代医学の標準的な手順、理学検査、画像検査によって危険な疾患の有無を確かめる。
2.次に先に述べたTMSに関する講義を受ける
TMSを解決するコツは、痛みを感じた時に、怒りとその理由について考える事に尽きます。
「身体に注意を奪われる事無く、心に注意を向ける習慣を身につける事が最も重要なポイント」
であることを患者に理解してもらう為の講義を受けてもらうのです。
そして、患者は自分自身にこう断言出来るようにまで、TMSを理解する必要が有ります。
「私の背骨は正常だ。この痛みはまったく無害な物で有り、心理的な目的を達成するため生み出されたトリックだ」
そして、レントゲン撮影、CTスキャン、MRIで見つかった構造異常は、しわや白髪と同じ正常な老化現象にすぎない」と思えなくてはならないのです。
そして、この段階まで来ると約80~85%の患者が数週間のうちに症状をほぼすべて消失させたとしています。
3.ミーティング
ここでは、講義を聞いた後、4~6週間経過しても改善しない患者と、 一度は改善したものの再発した患者同士、TMS理論の復習を行います。
TMSの再発する理由には次の様な物が有ります
1.認識療法だけで症状が消えるとは本人が十分に信じていない
2.TMSの診断は受け入れているが、 画像診断で見つかった構造異常も痛みに関係していると思 い込んでいる
3.言葉の上では理解できても、まだ無意識レベルまでは理解が浸透していない。
4.周囲の情報に振り回されている
5.TMS理論を受け入れてはいるもののまだ体を動かす事に恐れを抱いている。
6.幼少時のトラウマが大きい
7.日常生活のストレスが大きい
以上の様な事を、他人の経験を聞いたり、疑問について討論したり、 何回も何回もTMSに関して話会う事で、TMSの理解が一層深まり、 自分自身の生活を客観的に見るように成ります。
(TMS解決のテクニック)
①「毎日の注意として、つぎの事を複唱します。これはアファーインフォメーションと言い、「確信に満ちた肯定的な言葉を口にしたり紙に書いたりする事によって感情や行動、固定観念を変化させるテクニック」なのです。
1. 痛みは構造異常ではなくTMSのせいである
2. 痛みの直接の原因は軽い酸素欠乏で有る
3. TMSは抑圧された感情が彦起こす無害な状態である
4. 主犯たる感情は抑圧された怒りである
5. TMSは感情から注意をそらす為だけに存在する
6. 背中も腰も正常なので何も恐れる事は無い
7. それゆえ身体を動かす事は危険ではない
8. 痛みを気にやんだりおびえたりしない
9. 注意を痛みから感情の問題に移す
10. 自分を管理するのは無意識ではなく自分自身で有る
11. 恒に身体にではなく心に注意して考えなければならない
② 痛みを叱る、車の中で大きな声を出して怒鳴る。
怒りに対し「何が起きているか知っているし、その痛みが無害なのも、 怒りから注意をそらすトリックなのも知っている」と告げ「もう注意を向けたり怖がったりしない」と宣言するのです。
③ 活動を開始する
長年慢性腰痛に苦しんできた患者には出来ない動作が沢山あります。
身体を動かすのが怖いからです。
サーノ博士は「動作恐怖症」と名付けています。
ただ注意しなければならないのは、身体を動かし始めるにはTMS理論をしっかり理解してからか、 明らかに症状の軽減が確認できてからにする事
それ以外にも幾つかの心理療法がTMSの解決に有効です。
スウェーデン式リラクゼーション法
まず、4つ数えながら大きく息を吸い込みそのまま息を止めて16数え
8つ数える間に息を吐き切ります。
これを10回くりかえす。ポイントは
①無理にリラックスしようと思わないこと
②余計なことは考えない
③ただカウントと呼吸だけに集中する
習慣づけるために、しばらくの間はできるだけ決まった時間に行う。
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