キリ番
『兄妹』
キリ番300
出題者:ひなた春花さん お題 :『兄妹』
「##おにーちゃん####おにーちゃん##!」
「んー? どうした##妹##?」
「どけいっ!」
「へぶっ!」
「よかった、間に合った!」
「お前……女の子はもっとおしとやかにといつも言ってるだろ……」
「問題事態発生なの! それどころじゃないっ!」
「いや、年頃の娘がスカートでハイキック以上の問題事態はないと思うが」
「そんなことはどーでもいーの! ##拓巳##君の番組が始まってるの!」
「あー、お前こいつ好きだよな」
「そーなのー。##拓巳##君、かっこいいよねー」
「そーかー? 別にかっこよくはないと思うぞ。俺の方がずっといい男だ」
「はいはい。鏡を見てから言おうねー」
「鏡くらい毎日見てるわ。俺以上に鏡を見ているヤツはいないね。その上で断言する。俺の方がいい男だ」
「はいはい寝言寝言」
「……それにしてもお前、男を見る目をもっと鍛えろよ」
「目の前のサンプルが悪かったから仕方ないねー」
「……orz」
「いやーん、かっこいいー。このよさが分からないなんて信じられなーい」
「オレはお前の気が知れねー。でもこいつ評判悪いぞ。意地が悪そうだって」
「その意地悪そうなのがいいんじゃない。意地悪されてみたいー」
「どMかおまいは」
「##拓巳##君を好きだってことがMってことならそれでいいー」
「けっ。見ろよこの軽薄そうな顔。こいつ絶対何人も女泣かせてるよ。間違いない。俺が保障する」
「彼女のいたためしの無い##おにーちゃん##の言う事なんて信用できませーん。そういうことはモテてから言ってくださーい」
「ばっかヤロ、オレだって告白された事くらい何度もあらぁ」
「へー? じゃあ何で彼女いないのかなー?」
「決まってんだろ。そりゃお前……」
「んー?」
「あー……」
「ふふー。いいんだよ? 素直に白状して楽になりたまい」
「う……うぅ……」
「ほらほらー?」
「う、うがー!」
「うわー! 殿ご乱心ー!」
「ふーっ! ふーっ!」
「はいどーどー。とりあえずモチツケ。一緒に##拓巳##君を見ようではないですか」
「……ふう。ところで##妹##。さっきまでテレビはオレが見ていた訳なのだが」
「ふーん。それで?」
「ちくしょう。俺のもんたが……」
「キショいからやめぃ。まったくあんなアブラギッシュなおっさんのどこがいいのか理解できないよ」
「そのアブラギッシュなところがいいんじゃないか。もんたはほとんど寝ずに毎日生出演してるんだぞ。内容はおいといて、それだけで充分尊敬に値する。まぁ俺もキショいとは思うが」
「違う。もんたはキモくてキショいのは##おにーちゃん##。とゆーか##おにーちゃん##、ホントはもんたのこと嫌いなんでしょ」
「いやいや本当に尊敬してるって。なんといってもあの年であのバイタリティだ。さぞかしあっちの方もすごいんだろうな」
「ダメだこいつ……早く何とかしないと」
「なんだよー、お前だって絶倫の方がいいだろ」
「死ね。そもそもティッシュに無駄打ちするしか使い道が無いのに意味ないだろー」
「ちょっ……おま……そんな痛いところを……いやいやそんなことよりも女の子がそんなことを言っちゃいけません!」
「だーれかさんに鍛えられましたからー」
「うう……天国のお父さんお母さん、##妹##はこんな娘になってしまいました……」
「いや死んでないし。むしろお前が死ね」
「昔はいつもオレの後を付いて来て可愛かったのにな」
「えー? そんなことあったー? ##おにーちゃん##の記憶違いじゃないのかなー?」
「『##おにーちゃん##と一緒じゃなきゃお風呂入らないっ!』とか言って、一緒に風呂入ったりしたのになー」
「ぎにゃー!!そんな昔の事は持ち出すなー!」
「くっくっくっ、お前のそういう話はいくらでもあるぞ。数年のアドバンテージを舐めるな」
「鬼ー! 悪魔ー!」
「オムツを替えてやった時なんか、オレもまだ子供だったから手間取ってる間にお前……」
「わーっわーっ! 忘れろっ! 命が惜しいなら!」
「やっ、やめっ! いてーって、マジで!」
「うーっ、##おにーちゃん##を殺して私も死ぬ……」
「とりあえず落ち着け。話し合おう。とにかくその包丁をコチラに渡すんだ」
「誓え。そのことは二度と口にしないと」
「わかった! わかった誓うから!」
「……よし。わかればよろしい」
「口にはしないがブログに書く」
「……」
「やめてーっ! やめて許してーっ!」
「ふん。雉も鳴かずば撃たれまいに。……って、あぁーっ! 番組終わってる!」
「ふっふっふっ。作戦勝ちってヤツだ」
「うふふー。いっぺん死んどくー?」
「ゴメンナサイ。だから笑いながら首絞めるのヤメテください」
「いーやいっぺん死んどけ。いいから」
「いやあの、大変言いにくいのですが」
「んー? 遺言なら聞いてあげなくもないよー?」
「この姿勢は大変刺激的と言うか、大変ヤバい状況になっているのですが」
「知らん。それが遺言ならそろそろ逝け」
「あとぱんつ見えてる」
「な……っ! 変態! 変態! もひとつおまけにこの変態!」
「痛いっ! 痛いって!! せめて素手で! そもそもお前が見せたんだろーが!」
「見えたら視線を逸らせ! 勝手に見るな! あほー!」
「だったら風呂上りに裸でうろつくのもやめろー!」
「あぁ、あれはいいの。別に」
「……その基準がわからん」
「うう……もうおヨメに行けない……」
「いや、もっとすごいところをたくさん見てるんだが。まーいーや。さてと、俺風呂に入ってくるけど、久しぶりにお前も一緒に入るか?」
「なっ……あ、あほー! 死ねー! ##拓巳##君の爪の垢煎じて飲め!」
「いや、あの男は不特定多数の女と風呂に入ってる」
「んなワケあるか! あほー!」
「いーや間違いない。さて風呂風呂ー。……それにしてもまったく、あんなヤツのドコがいいんだか」
「そんなの……##おにーちゃん##に似てるからに、決まってるじゃない」
続き
『レシピ』
『マフラー』
『ハロウィン』
『ひめはじめ』
『クリスマス』
『年賀状』
『四月になってもバカ』
『たなぼた』
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プロフィール
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- 未田 尚(まだ なお)
- 通称
- にゃー
- お仕事募集ちう。
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