キリ番
『エイプリルフール』
キリ番4500
リク主:筑波みかんさん リク :『●コメディ』『兄妹』 『エイプリルフール』『怖い夢』『都会』
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『ハロウィン』
『ひめはじめ』
「夢でおにーちゃんに乱暴なことされた。こわかった」
「そーかそりゃすまんかった」
「こらぁ!もっとやさしくしろぉ!」
「お前の夢の中のことまで責任はとれんぞ」
「いやいや、普段から優しいのが普通になってれば、夢の中でも自然と優しくしてくれると思うわけなのですが」
「ふむふむなるほど。一理あるようなないような」
「とゆーことでこれからは思いっきり優しくしてもらうわけですが、いったい何をしてくれるのかね?」
「一方的な話で胸の辺りがムカムカするのだがまぁいい。俺は優しい兄だからな。……そうだな、頭をナデナデしてやろう」
「……はーぁ」
「なんだそのわざとらしい溜め息は。兄のナデナデに勝る可愛がり方がこの世のどこにある」
「ナデナデじゃお腹は膨れないんだよ」
「ちくしょう、兄の愛より食い気かよこの野生動物」
「うふふふー?」
「……ゴメンナサイ」
「まーいーや。おにーちゃんにでりかしーとかそういうのを期待する方が間違ってるし」
「ひでー言われようだなヲイ」
「とりあえず、現実だけで良いから今までよりも優しくするとゆーことで、この件は決着です」
「物凄く納得がいかんのだが」
「そんなことより、私みたいな文化的な人間からしたら、今日がエイプリルフールだと言うことの方が重要な感心ごとなのですよ」
「私みたいとかゆー寝言は置いといて、文化的からエイプリルフールに飛ぶとはこれまた随分唐突な」
「いやいや、嘘というのは文化的で知能の高い生き物しか使えない、高等なコミニュケーション手段なのです」
「怪我した演技して、外敵を巣から遠ざける鳥とかはいるけどな」
「なので今日は嘘をつく日です。もう決めました」
「宣言してから嘘をつくというのも微妙な話だなおい」
「チャンスはお互い一回。嘘がばれた方はばれなかった方の言う事をひとつ聞くとゆーことで」
「まぁよかろう。頭を使う事で勝った事がないことすら忘れてるお前に勝ち目はないが」
「何をおっしゃるウサギさん。便座を上げたままなのを忘れてはまり込んだ人に言われたくありません」
「ゴメンナサイ。だからそのことは忘れてください」
「それはおにーちゃんのこれからの心掛け次第だねぃ」
「はぁ。まーいーや。ところでお前が楽しみにしていた冷蔵庫のプリンだがな、あれは俺が……」
「(じー)」
「……戸棚に隠しておいた」
「ふーんわかった。後で戻しておいてね」
「(始まっていきなりという意外性を狙ったんだが……流石にそこまでバカではないらしい)」
「失礼なことを考えられてる気がするけどまぁ良いでしょう。それよりチャンスは一回だけだからねー? 大事に使わないと駄目だよー?」
「わかっとるわ。しかし、お互いこうやって警戒してても仕方ないしな。とりあえずテレビでも見るか」
「確かに、お互い少し気を抜かないと面白い勝負になりそうにないしねぇ」
「んではポチっとな……こんな時間だし、面白いのやってないなぁ」
「んー、そーだねー。……そー言えばおにーちゃん、アナログってやっぱり画像悪いよね」
「それには同意だが、テレビ買い替えなんて出来ないぞ。そもそも俺はアナロ熊派だからな。2011年7月になったらテレビは窓から放り投げる」
「あらやだお兄様ったら男らしい」
「テレビならニコニコかようつべで充分。ネット放送もある昨今、マスゴミの収入を増やしてやる必要なし」
「そう言えばおにーちゃん。このあたりってキー局は全部入るよね」
「まぁ、端くれとは言え関東だからな。むしろT○Sとかテ○朝とかは入らない方がいいんだが」
「でもアニメに強い地方局は入らないんだよね」
「まぁ、所詮端くれだしなぁ」
「もうちょっと都会ならMXかテレ玉が入るのにねぇ」
「……ホントに中途半端だな」
「唯一の救いは衛星だったのに。なんでやめちゃったの?」
「それはね、あかずきんちゃん。受信料が払えないからだよ」
「……世知辛い話だね」
「……世知辛い話だよな」
「でも強く生きなきゃね!」
「生きるのに疲れた……たまには田舎でゆっくりしたいよ」
「ここは田舎だけどね」
「そうだ、京都行こう」
「京都は都会だよ」
「……人生上手くいかないもんだな」
「多分、おにーちゃんの頭の配列が上手く繋がってないからだと思う」
「でもテレビのことは置いとくにしても、ここがもう少し都会だったらよかったのにな」
「んー、私は田舎ならではのよさもあると思うよ? ……Gいるけど」
「アシダカグモとネズミもいるからトントンだ。それはそうと、都会だと歩いて5分以内には必ずコンビニがあるらしいぞ?」
「うぇ、マジですか? とゆーことは、いちいち夜中におにーちゃんをたたき起こして車出させなくてもいいってコトですか?」
「それについては大いに賛同する。それに夜の9時過ぎても真っ暗になったりしないらしいから、出かけるにも安心だし」
「この時期のこのあたりだと、7時頃には真っ暗だよねぇ」
「しかもガスが電気や水道と同じように各家庭に送られてくるんだ」
「とゆーことは、一軒一軒にボンベが備え付けてあったりしないの?」
「もちろんだ。だからガス爆発事故も起こらない」
「いや、流石に田舎だからってガス爆発とか起こらないよ」
「あと、場所によっては電線が地下に埋めてあるらしいぞ。町中見回しても電柱がないんだ」
「さすが夢の未来都市……都会ヤバイ。超ヤバイ」
「だよなぁ。この辺りじゃテレビもねぇ、ラジオもねぇ、車もそれほど走ってねぇ、なのに」
「おーい、今見てるコレはなんですかー?」
「では言い直そう。地デジ対応テレビもねぇ、ラジオはそもそも聞かねぇ、表通りに出るまでは車もそれほど走ってねぇ」
「うんうん、それなら嘘じゃないね」
「……ああそっか、しまった。勝負してたんだ、忘れてた」
「とゆーかそんな嘘じゃ騙されないよ? ……そういえば地デジで思い出したんだけど、東京スカイツリーだっけ? 東京タワーの高さを越えたらしいね」
「らしいな。東京タワーは子供の頃に一回行ったきりだけど、あれより高い建物とか本気で想像出来ん」
「流石都会、恐るべしだねぇ」
「恐るべしだ。……それにしても本当にテレビつまんないな。ビデオでも見るか」
「そう言えば、どうしてHDDレコーダーなのにビデオって言っちゃうんだろうね」
「多分……田舎者だから……」
「あー……」
「えーと、確か前録画しといたヤツが……あったあった」
「んっと……うわ、これは『バイオハザード』」
「ふふー。どうした? 怖いか?」
「ううー、怖くなんか……ある」
「さすがに引っ掛からなかったか。まぁその嘘はバレバレだもんなー。じゃ、違うのにするか」
「ううん……コレ見る」
「え、いいのか? これ怖いやつだぞ?」
「うん、ひとりだったら見られないけど、まだ昼だし、おにーちゃんもいるし。たまにはこういうのも見てみたい」
「いや、お前に無理させるのは俺としても本意ではないんだけど」
「(じー)」
「う……なんだよ」
「うん、嘘じゃないや」
「あー……まぁ、そういうことも……」
「えへへ。じゃ、おにーちゃんの気遣いを尊重して、今日のところは止めておきますか」
「……なんだろう、主張が通ったというのに何だかすごく負けた気分」
「そんなことより、何見るか決めようよ」
「あ、その前に聞きたいんだが。今日見た怖い夢ってこういう奴だったのか? 俺がゾンビになって襲ってくる、みたいな」
「だったらコレ見たいなんて言わないよ」
「ああ、そりゃそうだな。じゃあどんなのだ?」
「夢は他人に話すと正夢にならないってゆーし」
「怖い夢を正夢にしてどうする気なんだ、おまいは」
「……えへへー」
「うお、その邪悪な笑いは。それをネタに俺を強請るとかするつもりですねわかります」
「えっと、録画しといたのもいいのないねぇ。仕方ないからてきとーにバラエティにでもしとこっか。……っと、その前にお茶でも淹れとくね」
「ああすまん……最初に言っておくが、変に淹れ方に凝ろうとかするなよ」
「むう、私だってお茶を淹れるくらいは普通に出来るよー」
「期待しないで待ってることにする。……ああ、お茶といえばだな、妹よ」
「んー? お茶よりコーヒーの方が良い?」
「紅茶にしてくれ。お前が食べたいって言ってたケーキ買っといたから」
「やた! おにーちゃん大好き!」
「だがもったいないからお前には……」
「(じー)」
「……全部やる」
「わーいありがとー」
「(ま、嘘というよりは嫌がらせの類だからな。当然か)」
「でもひとりで全部食べるってゆーのも居心地悪いから、半分ずつにしよ」
「俺は味見程度に貰えりゃ充分。残りはお前が食べろ」
「……えへへー」
「……なんだ気持ち悪いな」
「ほー、ほー。可愛い妹の笑顔に向かってそういうことを言うのはこの口ですかー? んー?」
「ひはひれふ。ごへんなはひ」
「せっかく優しくしてくれて嬉しいなーって思ってたのに台無しだよ!」
「いやマジですまん(でも気持ち悪かったのは本当だ)」
「ぶー……はい紅茶」
「文句言いつつもちゃんと茶をくれるお前の事が大好きだ。……ん、味も特におかしくはないな」
「ふっふーん。見直すなら今のうちですよ? 今ならクッキーくらいは作れる気がする」
「やめてくださいお願いします」
「うわ、身に覚えがあるとはいえ傷付いた」
「微塵も嘘は含まれていないがすまんかった。おわびにケーキ喰え」
「深く傷ついた心はケーキなんかじゃ……ん! おいしー!」
「舌の根も乾かないどころか言い終える前か。……おお、こりゃ確かに値段分の味はするな」
「へへー、美味しいもの食べてる時が一番しあわせだよねー」
「俺は食べ物に釣られる現金な妹を持ってしあわせだよ」
「んふふー、何言われてもいいの。今はしあわせだから」
「……なぁ妹」
「んー?」
「今まで黙っていたんだが……本当は、俺たちは血の繋がった実の兄妹……」
「(じー)」
「……だったんだ」
「知ってる」
「(全てを見通すような悟り澄ましたあの視線……妹、おそろしい子)」
「それにしてもおにーちゃん、嘘つくならもっと上手くついてよ」
「いや、ちゃんと考えてついてるはずなんだが。おかしい……何故全て見破られるんだ」
「そりゃーねー。おにーちゃんのことなら大体わかってるしー。いったい何年兄妹してると思ってるの」
「お前の年齢と同じだということしか覚えとらん。ちなみに正確に言うと……」
「乙女の年齢は最高機密なのデス♪」
「ゴメンナサイ。だから頚動脈に指を食い込ませるのはヤメテください」
「まったくー、おにーちゃんは私が気分いいのを台無しにする天才だよね」
「げほげほ、そんな才能はいらん」
ぴろりーん
「おっと、なんだ? 電話か?」
「ううん、アラームかけといたの。午後から友達とでかける約束があって」
「そうか。あんまり騙されないように気をつけて行けよ」
「大丈夫だよ。おにーちゃんみたいに性格の悪い子はいないから」
「そういうことは今食べたケーキを返してから言え。……っと、そう言えば結局どっちも嘘ついてないな。引き分けか」
「え? 私、もうついたよ? 命令も聞いて貰うことになってるし」
「あ? ……気付かなかったぞ、いつ嘘ついたんだ」
「一番最初に、半分だけね」
続き
『年賀状』
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- 未田 尚(まだ なお)
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