キリ番
『ヤンキーデレ』
キリ番1000
出題者:奏さん(二度目) お題 :『ヤンキーな女の子とごく普通の彼氏 舎弟の前では彼氏をボロクソ。二人っきりはデレデレ』
「いやー、しかし授業サボって屋上で吸うタバコは格別ですね、姐さん」
※未成年者の喫煙は法律で禁止されています
(##建一##は今授業中かなぁ……なんで違うクラスになっちゃったんだろ)
「で、お前はタバコ吸わねぇのかよ」
「タバコなんか吸ってるから背が伸びないんだよー」
「テメェ、人が気にしてる事をっ! 無駄にでかいからって威張るなよっ!」
「威張ってないよー。でも大きいのは身長だけじゃないんだーほらほらー」
「んなもん見せるなっ、アホっ!」
(もしも同じクラスだったら、一日中##建一##の横顔眺めて暮らすのに……ああ、授業に集中している##建一##の真剣な眼差し……ステキ)
「いいんだよーちっちゃいまんまで。その方がかわいーし。ほーらなでなでー」
「テメっ、コノヤロやめろっ!」
「あはははー」
「姐さんっ! 姐さんからもこいつになんか言ってやってくださいよっ!」
(アタシは教科書なんて持って来ないからいつも隣の席の##建一##が見せてくれるんだ。席をくっつけてひとつの教科書を二人で持って、肩を寄せ合ってふと気付くと二人の視線が間近で合って……そのまま唇が……)
「キャーっ!」
「……姐さん?」
「はっ! なっ、ななななんだっ!」
「いや、それはこっちのせりふですよ。どうしたんですか、ぼーっとしたと思ったら急に声を出して」
「いいじゃねぇかよ、急に声を出したくなる時だってあるんだよ」
「いや、そりゃそうかもしれないですけど」
「あ、##霧子##さんたちこんなところにいたんだ」
(ああっ、##建一##っ!)
「なんだテメェ。まだ授業中じゃねーのかよ」
「もう休み時間だよ。……もしかして、タバコ吸ってたの?」
「テメェにゃ関係ねーだろ」
(あああ……やっぱり##建一##カッコいい)
「確かに関係ないかもしれない。でもタバコは身体に良くないし、なんといっても背が伸びなくなるんだ」
「ちくしょーテメェもかっ」
「それに女の人は赤ちゃんを産む時に悪い影響があるかもしれない。だから特に気をつけなきゃいけないんだ」
(あ、赤ちゃん? それって、つまり……)
「それこそテメェにゃ関係ねーだろーがっ! それよりもここであったが百年目だ。この学校の番を貼るのは姐さんかテメェか、今日こそ勝負だっ!」
「いや俺ただの一般人だから」
(##建一##「##霧子##……俺の子を産んでくれ」
##霧子##「え……でもアタシたちまだ学生だし……」
##建一##「そんなの関係ない。俺は##霧子##に俺の子を産んで欲しいんだ」
なんて、なんて……!)
「アホかぁ! ただの一般人が関東最大と言われた族をひとりで壊滅させられるかっ!」
「いや壊滅とかさせてないし」
(うん、分かった。アタシ##建一##の赤ちゃん産む!)
「そのショックで伝説の総長とまで呼ばれた姐さんの兄さんがただの大工になっちまったんだ!」
「……大工になりたいって言うからウチの父さんを紹介しただけなんだけど」
「御託はいいっ! 姐さん、今日こそコイツにほえ面かかせてくださいっ」
(うん、わかった! アタシ##建一##の赤ちゃん産むっ!)
「びくっ!」
「ふ、ふふふ……そういう訳で、##建一##ーっ!」
ひょい
びたーん!
「な……なんでよけるの……?」
「いや……違う意味で危険を感じたから」
「ふ、ふふふ……そういうクールなところもステキ……」
がくっ
「ああっ、姐さんをいとも容易くっ! ちくしょう、覚えてろよっ……って姐さん重っ!」
「だめだよー、女の子のこと重いとか言っちゃー」
「いいからテメェは足持てっ……ってアタシはいいんだよっ!」
「はいてったーい」
「ちくしょう、おーぼーえーてーろーっ!」
ぴゅー。
「……なんだったんだろう」
「姐さん姐さん、目が覚めましたか?」
「う……(赤ちゃん産んでくれとか言われて)まだ頭がクラクラしてる」
「(あれだけやられたんだから)仕方ないです。しかし姐さんがあんな簡単にあしらわれるなんて、あんなナヨナヨしたヤローなのに」
「##建一##はナヨナヨなんてしてねー!」
「……姐さん?」
「た、確かに##建一##はちょっと華奢に見えるけどな、母親がいないから家族のために家事だってやる優しいヤツだし、やらなきゃいけない時はちゃんとキメるし、とっても頼りになるヤツなんだよ!」
「そうだよー。私も##建一##くん嫌いじゃないなー」
「お前まで何言い出すんだよ。あんな男のドコがいいんだ」
「えー? 結構カッコいいし、何より私達にも真剣に向き合ってくれてるって感じがするしー。ちょっとホンキになっちゃおうかなー、なんて」
「だっ、ダメだっ! やっぱり男は女を守れるヤツでないと! あんなナヨナヨした頼りがいのない男は許さん!」
「どっちですか姐さん……」
「だいじょーぶ。何かあったら私が守ってあげるからー」
「だっ、ダメだっ!(それは私の役目……っ)」
「それに、いつもねーさんに勝ってるし、結構強くて頼りがいもあると思うよー?」
「あっあんな野郎、次には絶対ぽろぽろにやってやる!」
「うん、がんばれー。そしたら私が介抱してあげるんだー。二人は一気に急接近、なんてことになったらどーしよー。きゃー」
「だっ、だめだー!」
だっ!
「あ、姐さーん!」
「うふふー。かーわいー」
「うわーんっ!」
「……あ、##霧子##さん?」
「わーん##建一##ー!」
「ど、どうしたの、そんなに慌てて!?」
「##建一##、##建一##! ##建一##の彼女はアタシだよな? な!」
「う、うん、そうだけど……」
「だったらぎゅーって、ぎゅーってして!」
「もう、まったくしょうがないなぁ。ほら、ぎゅー」
「えへへ……ぎゅー」
「そういえば、さっきの大丈夫? 結構激しくぶつかってたけど」
「うん、なんともない。……でも、なでなでしてくれたらもっとなんともなくなるかな……」
「えっと、この辺だったかな……」
「えへへ……くーん」
「せっかくここまで来たんだから、家に来る? お兄さんも仕事終わって帰ってくる時間だから、一緒に夕飯にしよう」
「……アニキは邪魔だなぁ」
「ん?」
「なんでもねーよー。……手、繋いで行ってもいいか?」
「うん。今日は何が食べたい?」
「ハンバーグ! ハンバーグがいい!」
「じゃ、作るの手伝ってくれる?」
「うん! 早く行こう、お腹すいた!」
(……色々な意味で大変だけど、これはこれで幸せなのかな)
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プロフィール
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- 未田 尚(まだ なお)
- 通称
- にゃー
- お仕事募集ちう。
- 文章を書く関係ならなんでも。
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