楽天市場
[無料でホームページを作成] [通報・削除依頼]

BLOODY BODY


証拠品

2人はドアを開け、部屋に入った。部屋は特徴の無い一般的な女子高生の部屋だった。
「うむ。証拠はどこにあるかな?」
「まずは指紋だ」
「すみません、ノート類を2冊ほど持っていってもよろしいですか?指紋の照合がしたいのです」
「は、はい…」
真奈美はか細い声で返事をした。八尾がビニール袋にノートの2冊入れると、前橋が言った。
「他に無いかな?」
「無いだろ。まずは何処其処まで行って行方をくらまします、なんてメモをする訳が無いし」
「そうだ!時刻表は無いかな?大まかなルートを考えるのに本棚から持ち出したりしているかも知れないぞ」
「待て、時刻表が女子高生の部屋にあるなんて早々無いぞ。親の部屋とかに当たってみるか?」
「それもそうだな」
前橋が真奈美に親の部屋を見せるように言った。真奈美は夫の部屋なら時刻表がある筈だと言った。父親の部屋に入り、2人は真っ先に本棚を確認した。本棚のガラス戸は割られ、破片が飛び散っていた。
「ややっ。ガラスが割られているな」
「桂さん、夜中とかに何かが割れる音がしませんでしたか?」
「この家は全体的に防音性が高いです。なので気づかなかったです」
「いや、気づかなくて当然だ。一撃で破壊したような感じではない。ノミでこつこつ叩いて何箇所もヒビを入れてガラスを引き剥がしている。これなら音は静かになる」
「さて、時刻表はどのくらいあるのですか?
「時刻表は1年分12冊を揃え、年が変わると1年分12冊を処分し、また1年分12冊揃えまた処分としています」
時刻表の冊数を数えていくと、11冊しかなかった。その上右側にはぽっかりと空間が出来ていた。
「そうか。もうこれで間違い無いな…しかし何処へ行ったんだろう?日本は意外と広いからね」
「刑事さん、間違いないって言葉が犯人であることですか?」
「ん…少なくともこの状況ではそう考えざるを得ません」
「そうですか…」
「よしこのくらいにしよう。後は戻って徹底リサーチだ」
「分かった。では桂さん、ご協力ありがとうございました。きっと解決し、真実を暴きます」
「分かりました」
と真奈美は弱弱しく言った。
「あっ、そういえば出かけていった時間や服装は分かりますか?」
「7時頃です。服装は分かりません」
「何故です?」
「私は寝室で半分起きていて、玄関のドアが閉まる音を聴いただけなのです。郵便ポストを見に行ったのだと思い、すぐ寝ました」
「そうですか、では何かありましたらまたお伺いします」
八尾と前橋は桂家を辞し、近所のコインパーキングに停めてあった車に乗り、捜査本部の置かれているH署に向かった。

プロフィール

プロフィール画像
中之島堂書店
画像はロゴマーク。

中之島堂書店NEWS

123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930
QRコード
携帯用QRコード
アクセス数
ページビュー数