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BLOODY BODY


いざ北海道へ

八尾は大急ぎで捜査本部に向かった。前橋は目撃情報集めに飽き、雑誌を読んでのんびりしていた。
「前橋、行くぞ」
「どこだ?言葉が見つかったってのか?」
「大正解。すぐに上磯さんに頼むぞ」
2人は急いで上磯のもとに行き、言葉逮捕のため北海道へ向かいたい旨を告げた。
「何、北海道に居るから行かせろだと?向こうの警察に任せりゃいいだろ」
上磯はふんぞり返り、不機嫌そうな声で言った。その態度に八尾は腹を立て、机を勢いよく蹴った。どん!という音で上磯は一瞬飛び上がった。それぞれ185センチと178センチの長身の八尾と前橋に鬼のような形相で見下ろされ睨まれた162センチの小柄な上磯は震えた。
「わ、分かった。気持ちは分かったから許してくれ。行かせてやるからさあ…怒んないでくれよ…」
「じゃあ行きますよ。確実に捕まえてきますね」
八尾と前橋は勢いよく部屋を出ていった。そんな2人を呆然と眺めていた上磯はぼそりと言った。
「背が高いのって良いよな…威圧感が物凄いからね…」
八尾と前橋は羽田空港まで車を飛ばし、飛行機に乗り新千歳空港へ飛んだ。機内では終始2人は緊張と興奮を交えた表情をしていた。新千歳空港からは2本の快速列車を乗り継ぎ、小樽へ向かった。駅の窓口で警察手帳と言葉の写真を見せ、見たかを尋ねた。磯部と言う名の駅員は戸惑いながら応対し、前日窓口業務を担当した別の駅員、亀崎を呼んだ。亀崎に言葉の写真を見せると、大きく頷き間違いなく見たと言った。
「その女は何か切符を買ったりどこかへの行き方を尋ねたりしませんでしたか?」
「網走までの乗車券と特急券を買いました。その時に窓口でその方にお売りしたのが私なんです」
「そうですか。では申し訳ありませんが網走駅に電話してくれませんか?」
「さらに何処までの切符を買ったかを訊いて足取りを掴みたいんですね。分かりました」
亀崎は網走駅に電話を掛け、1分ほどすると電話を切り、満足気な表情で言った。
「昼頃稚内までの切符を買ったみたいです。今から稚内まで行くとなると、稚内行きの列車はあと特急1本だけです。確実に見つかると思いますよ」
2人は礼を言い、窓口から出た。発車間際の快速列車に飛び乗り、札幌で稚内行き特急「スーパー宗谷」に乗った。稚内までは5時間である。
「なあ、駅員が言うには言葉は稚内に行くなら間違いなくこれに乗るはずらしいな」
「時刻表を見てみると、言葉は旭川で2時間ぐらいこの列車を待ちそうだ。上手くいけば旭川で捕まえられる」
「おい、他に列車は無いのか?」
「30分ほどで名寄行きの普通が出るが、途中までだから乗り換えの手間を惜しむだろうから間違いなく2時間待ってこの列車に乗る」
1時間半ほどで旭川に着いた。ホームを見渡したが言葉らしき人物は確認できなかった。
「ややっ。居ないぞ」
「1本やり過ごすという考えは凡人だから分からんだろう。名寄まで普通で行ってそこから乗るかも知れん。名寄で決着をつけられる」
名寄で乗ってくる乗客を確認しようとしたが、暗くて見えなかった。前橋は間違いなくこの列車に乗っただろうから車内を回ってくるといい、席を立った。

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