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肉食系少女と皮膚食系少年

第1章 闇の世界の支配者編
第19節

「ラクア様、大事なお話がございます」
ベットの淵に座っている私の足元に来て跪きつつミーナが言う。
大事な話、どんな話かな。
「これからラクア様がしなければならない事についてでございます」
ミーナは紙芝居爺さんよろしくな滑らかさで、とんとんと語り始めた。
「ラクア様は闇の世界の支配者となられました。しかし、お体はまだ人間のまま、いえ、人間と似たような機能を備えた体となっています。つまり食べなければ死ぬ、ということです。それを大前提としてですが、多分私の申した中で思い当たる部分がおありかと存じます」
ミーナは少し不安げな、若しくは控えているのかと思わせる微笑を顔面に固定させながら上目遣いで私に訊いているみたい。でも、ミーナの発言を否定使用とは絶対思えない。なぜなら、だなんて言う必要も無いと思う。想像するだけで身震いがしてきた。
「ええ、相違無いわ」
「ラクア様御自身が御自覚なさっておられるかどうかは分かり兼ねますが、実を申せば、人間とは食べるもの、栄養を摂取する大元が違うという点でございます。というよりは、違えないといけなかったと申した方が良かったかもしれません。この闇の世界では、田畑や果樹園どころか、川、土、太陽すら存在しません。私もなぜこの空間のみが眩い光を放っているのかという疑問を解決することができていません。そんな自然、天然のものが全くと申して良いほど存在しないこの世界で唯一の食料は人間なのでございます。闇の世界とは違う世界、つまり光の世界で殺人という罪を犯した人間はこの闇の世界へと降って来ます。向こうの世界ではこの世界の事を色々と失礼な言われ方をされておりますが、正確にはこの世界こそが現実なのでございます。針地獄で一生生かされ続けるなんて言った夢物語ではなく、単に食われて終了といった構造になっているのです。夢物語とは、人間からの視点ですがこちらからすればうんこ物語です。なぜなら、そんな人間で溢れかえっては邪魔なだけなのですから。勿論、人間を食す事が可能な住人は限られております。ラクア様や私達『ロスト』の面々、そして原住者達もその枠に入っております。閑話休題と致しますが、人間を卑しめる方法がございます。人間を食べる、と言う点で同じところがございますので今からご提案いたしますがいかが致しますか」
「話してみて」
つい口が動いてしまった。人間を卑しめる、良い言葉……。
「その提案は……」―――

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