Short & present!
プロジェクト チアツナスク テンマさんより
( side 沢田 綱吉 )
ある日。暇潰しに付けていたテレビ番組のある場面を見たオレは閃いた。
「コレだッ!!!」
椅子から立ち上がり、携帯電話を掛ける。善は急げ。思い立ったが吉日。嗚呼なんてポジティブな日本語なんだろう。
呼び出しコール音3回目で電話向こうから濁音混じりの彼の声。普通に話してても声が大きいなぁ…。
事情を話してお願いっ!て言ったら、渋々ながらもOKしてくれた。本当は乗り気のくせに。素直じゃないよな~。
一度電話を切ってから別の番号にコール。待たずして返ってきた声は、さっきまでの電話の相手とは違って静かで落ち着く…。
明日の夜の都合を聞いて、大丈夫だという答えに安堵した。明日の夕食は一緒に食べましょう。オレと彼が7時に貴方の部屋に行きますね。
( side スペルビ・スクアーロ )
剣の手入れをしていたら、携帯の着信音が鳴った。電話を鳴らしてる相手はボンゴレ10代目のガキからだ。
右手で携帯を取り、通話ボタンを押した。コール音3回目で出た電話の向こうからは妙に明るい声。
話の内容は、テレビを見ていて思い付いたらしい企画。テメーはいつからそんな風に突拍子な性格になったんだ?昔、四六時中一緒にいたあの家庭教師の影響か?
何で俺がアイツの為に、そんな事しなきゃならねーんだ!?冗談じゃねぇ。一人で勝手にやれ。
あ?俺の力が必要だと?・・・・・フン、だったら最初からそう言えば良いだろうがアホが。協力してやらねー事もねぇ。
・・・なに笑ってやがんだテメー。3枚におろすぞ!さっさと詳しい内容を説明しやがれ!
( side ランチア )
俺の携帯が鳴り響いた。……珍しい事だ。発信者の相手を3~4人ほど予想しながら携帯のディスプレイを見る。
かつて、俺の心を救ってくれた恩人からだった。
通話ボタンを押して携帯に出ると、昔から変わらない優しくて穏やかな声と話し方にどこか癒される。
…ん?明日の夜の予定か?特に用事は無いが。……3人で外食か。良いな。勿論だ。俺がお前達の誘いを断る筈が無いだろう。
……7時に俺の部屋まで迎えに来る?俺がスペルビと一緒にお前を迎えに行った方が良いのではないか?…そうか。なら、部屋で待っている。
互いにお休みの挨拶をした後、彼が通話を切ったのを確認してから、俺も電源オフのボタンを押した。
明日の夜が楽しみだ。
( side 沢田 綱吉 )
約束の7時まで後40分。こっちの準備は万全だよ!さぁさぁ、あとはスクアーロのそのヴァリアー・クオリティーで仕上げ。
え?ヴァリアー・クオリティーじゃない?こんなのコツを掴めば誰でも出来る?
オレはその『誰でも』に当てはまらない。ダメツナな所は昔から変わらないよ。
…!? 痛てててててて…!! ちょっ…、 急にホッペタ引っ張んないでよ!
…え、サボってないで最後の仕上げはオレがやれって……? …あ…、これならオレにでも出来る。
手先は器用なのに、性格は不器用だね。
…ありがとう、スク。
( side ランチア )
約束の7時。俺の部屋のドアをノックする音2回。
すぐに扉を開けると、ニコニコと笑ってる恩人と、そんな彼のすぐ後ろに立っている親友。
では行こうかと言い、部屋の照明を消そうとしたら、ボンゴレに止められ部屋に押し戻された。
訳が分からないままで、ボンゴレに部屋のソファーに座らされる。少ししてから入ってきたスペルビは、押しワゴン台で何かを運んできた。
ボンゴレがワゴンに乗っているドーム型をした大きなシルバーの蓋を取る。楽しそうにジャジャーン!!という効果音的な声を出しながら。
・・・・・・・。
…これはまた…、随分と大きなオムライスだな…。
7~8人前くらいはありそうな皿に乗せた大きなオムライス。それの周りには溢れそうなデミグラスソース。そして、ふわふわとした黄色い半熟卵にはニコニコの笑顔がケチャップで描かれている。
凄い大きさだなと思いながら しばし呆然としていたら、突然スペルビが俺の前にあるテーブルをバンッ!と平手で叩いた。
「何で笑わねーんだぁッッ!!!?」
な、何の事だ…?何かスペルビの癇に障る事を俺はしたか?
「実はですね…、」
不機嫌そうに顔を反らしながら俺とは反対側の真正面席に座るスペルビの隣りにボンゴレが腰を下ろして、助け船を出すように真相を話しだした。
真ん中のテーブル上に大きなオムライスを挟みながら。
あるグルメ番組で出てきた大盛メニュー。リポーターやスタッフ、中継でテレビスタジオにいた者達はその特大サイズを見て、みんな笑っていたらしい。…勿論、作った本人も。
そして、番組中にこういう発言があった。
『空腹時に、ありえないくらいの超特盛りメニューを見ると、自然と笑ってしまいますよね』
……つまり、この特大オムライスを見せて俺を笑わせようとしたのだろう。
二人の真心と優しさが嬉しくて
「有難う。ボンゴレ、スペルビ」
礼を述べた。自然と笑みを零しながら。
直後、ボンゴレは顔が真っ赤になり どこか落ち着かない様子。首まで赤いスペルビは更に顔を横に向けて、組んでいた足を組み直した。
お前達がいつ来ても良いように、部屋の冷蔵庫には、それぞれ好みの飲み物を冷やしてある。
テーブルに3つのグラスとドリンク。
さぁ、美味そうな夕食を三人で食べよう。
テンマさんより後書き。
いつもこのぐだぐだ運営サイトに足を運んで下さる優しい皆様、誠に有難うございます(*´∪`*)
皆様の温かい声援のお陰で、このサイトも2歳になりました。
日頃の感謝を込めて、駄文ですがチアさんとスクとツナの3人のお話を書かせて頂きました。
相変わらず管理人の大好きなランチアさん贔屓になってしまったかもしれません。申し訳ございません´`
少しでもこの話を読んで楽しんで頂ければ幸いです。
最後になりましたが、こんなダラダラサイトですが、これからも宜しくお願いします。
Euphより
青龍のサンクチュアリさん、2周年おめでとうございます!
フリー小説頂きます!!!(←色々わきまえろ、俺
ああああああああもう、相変わらず素敵な文章!ぶんしょおおお!!文字を通してツナやスクアーロ、そしてランチアさんの優しい温かさが伝わってきます…テンマさんの書く文は、なんでこんなに温かいのでしょう…vv
手先器用なのに、性格不器用、というツナのセリフに思わず微笑んでしまいました。ランチアさんもそうかな、とか思いながら(ォィ)
2周年、本当におめでとうございます!これからもこんな奴ですが、仲良くしてやってください。そして素敵な文章をまた読ませてくださると、この上ない幸せです。小説ご馳走様でした^^*
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プロフィール

- 奏 Euph
- 割となんでもやる、活動的な魚類。
狐狸・二ノ宮翼・塵芥・ラピなど、名前がたくさんあります。
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