1.俺の嫁はお姫様
第九幕
仇名って大切だ
「はぁ……」思わずため息をついてしまう。
現在家についてベッドに転がり込み枕に顔をうずめている光司です、はい。
今日は疲れた。とても楽しかったんだけど疲れた。
帰りも絵美とは帰ってこれないので、他の人と帰ろうとしていたところ、さくらに捕まって一緒に帰ることになった。明日翔に会ったらなんていおうか……。『だったら一緒になんて帰るなよ』と思うかもしれないが、何分押しに弱い俺は「一緒に帰ろ!」なんて言われたら「まぁ、いいよ」としか返答できない。察してくれよ。これが光司という人間なのさ。
「さて、今日は余った時間に何をしようか?」
俺は部活などは入っていないので放課後みんなが汗をながしてスポーツをしたり、文系の活動をしたりする代わりに家で娯楽を勤しんでいるという訳だ。
「とりあえず、パソコンでも立ち上げようかな」
Powerと書かれたボタンをポチっと押す。ウィーーーーンと爽快な音をたてて機動完了。最近のパソコンはものの一分程度で機動してしまう。技術の進化とは恐ろしいものだ。
「えっと、ってうわっ、もうこんなに書かれてるし」
俺が見ているのはうちの学校での事をかいている掲示板だ。学校側にばれない様に運営していることもあって学校の名前も生徒の名前も共通の合言葉で書かれている。当然パスワードを用いたロックもかけているし、運営しているサイトも情報部のものなので手際よく運営されているそうだ。
学校名は高坂高校をはしょって《K.K》、俺は《ライト》という名前で自己紹介をしている。このサイトでの発言権は自己紹介をしたものでしか受け付けられないから仕方なしに登録をした。
しかし、ただ今話題沸騰中の俺の名前は……《えろざるライト》に変更されている……。
昨日までの俺はもういないってことか。ふっ、いいじゃねぇか、この名前でも構わないぜ。
ただ……もっとましなネーミングはなかったのかとは思ってしまう。
まあ、学校でのことを思えば幾分かマシな待遇なのかもな。
と適当に自分に言い聞かせておく。
でも、《えろざる》何て語が付いてしまったら、この人物が俺だと気付く奴が少なくなるんじゃないのか? いや、そうに違いない。何が言いたいかって? 要するに俺が誠実な心の持ち主なんだよって理解してもらいたいんだ。
「まぁいっか。それにしても――」
そう、書き込みが早すぎるような気がする。さっきも言ったように俺は帰宅部だ。学校からすぐに家に帰っているはずなのに、今日の書き込みはすでに五百件だ。『あ』とか『い』とかふざけた書き込みはいっさいないので、読むのに苦労する。
さっきも言ったが、この掲示板は登録の際にニックネームが決まってしまうのだ。そのため、下らない発言というのは極めて少ない。荒らしをさけるためにしている処置の一つのようだ。
でも今の時間で五百件って……。
「学校にパソコン持ち込んでる奴がいんのか?」
時間を見るあたりギリギリで学校の終了時間よりは遅い時間で書き込まれている。というかこの掲示板の時刻だけ見ればどこかの学校の生徒が書いてるものだってすぐ分かっちまうんじゃないか?
俺はそのまま画面を下へスクロールさせていき、コメントを流し読みしていく。
「……………………ん?」
気のせいかもしれないけど、今気になる単語があったような……。俺は画面を上にスクロールしなおす。
「え? これって……」
俺が目にしたものは詩織さんと俺のことが書いてある書き込みだった。しかもこの文体は見たことがあるようなないような……。
「……あれ? もしかしてこの書き込みって絵美のじゃないか?」
名前を確認するために画面をさらに少し、上方にスクロールしてみる。そこには絵美の登録名である《リボン》の書き込みがあった。
「あ、やっぱり絵美じゃねぇか」
まさか絵美があの場にいたというのだろうか。俺と絵美の家は距離的に百メートルも離れていない近場なのでありえるといえばありえる。でも絵美はいつも学校に来る時間はギリギリのはずだ。それにいつもと違う行き方でいったし、絵美もその行き方を知っているには知っているが、帰りにしか使わないはずだ。
なぜなら――俺達がそうしてきたから。
それにしてもこの感覚はなんだ?
絵美とは付きあってもいないのに、浮気がばれたかの焦燥感に煽られる自分がいる。何だってこんな気持ちにならなきゃいけないんだ。俺は悪いことなんてしてない。むしろ良いことをしたはずだ。それなのにどうして……。
いかん、いかん。また変な方向に行きそうだった。気を取り直して内容を読んでいく。
書き込み内容はこうだ。
『朝○番地の交差点付近で《えろざるライト》と私服姿の美少女が一緒にいるのを見かけたのよ。別に気にならなかったからスル―したんだけど、《K.K》に着いたらもう一人別の女に手をだしているって聞いて、この《えろざる》の認知を再確認してもらいたいから載せてみたの。言っとくけどマジよ』
あの時絵美がいたなんてとんだハプニングだ。しかも、別に気にならないってなんだよ。ちょっとは気にしてくれたって……そうだった。絵美には好きな人がいるんだっけ。
俺はさっそく明日の学校生活が心配になってきた。
峰っち、あまり頑張らないでくれ……。というか好きな人がいるんだったら俺にこんなにも絡まなくていいのに。ったく、絵美の奴、嫌がらせも程々にしとけっつーの。
「はぁ……」
急に眠気が襲ってきてキーボードに突っ伏してしまいそうになるのを必死にこらえる。
何だ今日は色々あって疲れたな。明日はもっと疲れそうなんだけど。学校のことについて考えるだけで、体力が擦り減っていく気がしたのでもうやめにしよう。これ以上削られたら本当に寝てしまう。
代わりに漫画でも読んで身も心もリフレッシュすることにした。俺にとって漫画は友達みたいなもんだからな。まぁ読んでいるだけで楽しいってことだ。ただし、試験中だけは俺と漫画は仲良くしちゃあいけない。赤点なんてとりたくないからな。
それから漫画の世界へと身を落としていくのであった。
現在家についてベッドに転がり込み枕に顔をうずめている光司です、はい。
今日は疲れた。とても楽しかったんだけど疲れた。
帰りも絵美とは帰ってこれないので、他の人と帰ろうとしていたところ、さくらに捕まって一緒に帰ることになった。明日翔に会ったらなんていおうか……。『だったら一緒になんて帰るなよ』と思うかもしれないが、何分押しに弱い俺は「一緒に帰ろ!」なんて言われたら「まぁ、いいよ」としか返答できない。察してくれよ。これが光司という人間なのさ。
「さて、今日は余った時間に何をしようか?」
俺は部活などは入っていないので放課後みんなが汗をながしてスポーツをしたり、文系の活動をしたりする代わりに家で娯楽を勤しんでいるという訳だ。
「とりあえず、パソコンでも立ち上げようかな」
Powerと書かれたボタンをポチっと押す。ウィーーーーンと爽快な音をたてて機動完了。最近のパソコンはものの一分程度で機動してしまう。技術の進化とは恐ろしいものだ。
「えっと、ってうわっ、もうこんなに書かれてるし」
俺が見ているのはうちの学校での事をかいている掲示板だ。学校側にばれない様に運営していることもあって学校の名前も生徒の名前も共通の合言葉で書かれている。当然パスワードを用いたロックもかけているし、運営しているサイトも情報部のものなので手際よく運営されているそうだ。
学校名は高坂高校をはしょって《K.K》、俺は《ライト》という名前で自己紹介をしている。このサイトでの発言権は自己紹介をしたものでしか受け付けられないから仕方なしに登録をした。
しかし、ただ今話題沸騰中の俺の名前は……《えろざるライト》に変更されている……。
昨日までの俺はもういないってことか。ふっ、いいじゃねぇか、この名前でも構わないぜ。
ただ……もっとましなネーミングはなかったのかとは思ってしまう。
まあ、学校でのことを思えば幾分かマシな待遇なのかもな。
と適当に自分に言い聞かせておく。
でも、《えろざる》何て語が付いてしまったら、この人物が俺だと気付く奴が少なくなるんじゃないのか? いや、そうに違いない。何が言いたいかって? 要するに俺が誠実な心の持ち主なんだよって理解してもらいたいんだ。
「まぁいっか。それにしても――」
そう、書き込みが早すぎるような気がする。さっきも言ったように俺は帰宅部だ。学校からすぐに家に帰っているはずなのに、今日の書き込みはすでに五百件だ。『あ』とか『い』とかふざけた書き込みはいっさいないので、読むのに苦労する。
さっきも言ったが、この掲示板は登録の際にニックネームが決まってしまうのだ。そのため、下らない発言というのは極めて少ない。荒らしをさけるためにしている処置の一つのようだ。
でも今の時間で五百件って……。
「学校にパソコン持ち込んでる奴がいんのか?」
時間を見るあたりギリギリで学校の終了時間よりは遅い時間で書き込まれている。というかこの掲示板の時刻だけ見ればどこかの学校の生徒が書いてるものだってすぐ分かっちまうんじゃないか?
俺はそのまま画面を下へスクロールさせていき、コメントを流し読みしていく。
「……………………ん?」
気のせいかもしれないけど、今気になる単語があったような……。俺は画面を上にスクロールしなおす。
「え? これって……」
俺が目にしたものは詩織さんと俺のことが書いてある書き込みだった。しかもこの文体は見たことがあるようなないような……。
「……あれ? もしかしてこの書き込みって絵美のじゃないか?」
名前を確認するために画面をさらに少し、上方にスクロールしてみる。そこには絵美の登録名である《リボン》の書き込みがあった。
「あ、やっぱり絵美じゃねぇか」
まさか絵美があの場にいたというのだろうか。俺と絵美の家は距離的に百メートルも離れていない近場なのでありえるといえばありえる。でも絵美はいつも学校に来る時間はギリギリのはずだ。それにいつもと違う行き方でいったし、絵美もその行き方を知っているには知っているが、帰りにしか使わないはずだ。
なぜなら――俺達がそうしてきたから。
それにしてもこの感覚はなんだ?
絵美とは付きあってもいないのに、浮気がばれたかの焦燥感に煽られる自分がいる。何だってこんな気持ちにならなきゃいけないんだ。俺は悪いことなんてしてない。むしろ良いことをしたはずだ。それなのにどうして……。
いかん、いかん。また変な方向に行きそうだった。気を取り直して内容を読んでいく。
書き込み内容はこうだ。
『朝○番地の交差点付近で《えろざるライト》と私服姿の美少女が一緒にいるのを見かけたのよ。別に気にならなかったからスル―したんだけど、《K.K》に着いたらもう一人別の女に手をだしているって聞いて、この《えろざる》の認知を再確認してもらいたいから載せてみたの。言っとくけどマジよ』
あの時絵美がいたなんてとんだハプニングだ。しかも、別に気にならないってなんだよ。ちょっとは気にしてくれたって……そうだった。絵美には好きな人がいるんだっけ。
俺はさっそく明日の学校生活が心配になってきた。
峰っち、あまり頑張らないでくれ……。というか好きな人がいるんだったら俺にこんなにも絡まなくていいのに。ったく、絵美の奴、嫌がらせも程々にしとけっつーの。
「はぁ……」
急に眠気が襲ってきてキーボードに突っ伏してしまいそうになるのを必死にこらえる。
何だ今日は色々あって疲れたな。明日はもっと疲れそうなんだけど。学校のことについて考えるだけで、体力が擦り減っていく気がしたのでもうやめにしよう。これ以上削られたら本当に寝てしまう。
代わりに漫画でも読んで身も心もリフレッシュすることにした。俺にとって漫画は友達みたいなもんだからな。まぁ読んでいるだけで楽しいってことだ。ただし、試験中だけは俺と漫画は仲良くしちゃあいけない。赤点なんてとりたくないからな。
それから漫画の世界へと身を落としていくのであった。
プロフィール
- 凍空 瑛
- 最近時間がなくて書けていませんでしたが、また時間ができたので、再開しました。どうぞ、よろしくお願いします。
ブログもやってるので、暇ならどぞ、寄っててください。
リンクはブログのページに貼ってあります。
携帯用QRコード
- アクセス数

- ページビュー数
