Dead After
一目散に走り抜けた先には一人の老人が座っていた。
「ようこそ、この世界へ」
皆の話は突拍子も無く、ただただ現実を突きつけられる。
「彼はこの神無の長老、彼は常に公平で善でも悪でもある」
「は、はぁ……」
長老は俺をじっと見つめる。
何処と無く心を見透かされているような気がした。
「そうかそうか。やはり君だったんだね」
長老は一人で頷いている。
「遂に現れたか。そう言う事なら君はセファイスと会話してたんだな」
男には聞こえてなかったのか。あんなにもはっきり聞こえてきたのに。
「そう言う事なら今日から君は我々の敵だな。次に会う時は殺し合いになるだろう……」
男はそう言い残して去っている。
「ちょ、ちょっと」
引きとめようとした俺を長老が制止する。
「まぁ待ちなさい。まだ時間はある。ゆっくり話でもしようじゃないか」
なんと言う温厚な人なんだ。見ているだけで心が穏やかになりそうだ。
「この世界で生きるには二つの選択肢がある。
ひとつはここ、神無で来世の時が来るのを只管に待ち続ける。
もう一つは外の世界に出て魂と魂の奪い合い、この世界では殺すと相手の魂の欠片を奪うことが出来る。
そうやって魂の欠片を集め、塊になると来世の時が来る。
自ら来世の時を奪いに行くか、じっと待ち続けるか。
まぁこんな老いぼれにも来世の時が来ないのだから待ってても仕方が無いかもしれんな」
長老は耳が痛くなるほど大きな声で高笑いを始めた。
「まぁ自分のに聞いてみなさい。
運命は自分で切り開くものだ。
君には選ぶ権利がある」
急にそんなこと言われても困るものだ。
「急に言われてもなぁ……
と言うかその魂の奪い合いって言うけど奪われたらどうなるんだ?」
長老は温厚な顔からいきなり険しい顔つきに変わった。
「本当の死、存在の死、故に完全なる抹消!」
思わず一歩引いてしまう。
「だが心配するな。君は特別だから強い相方が居る。
彼女は望んでいないみたいだがなぁ……」
彼女? まさか話的にさっきの……
俺がまさかと思い後ろを振り返るとそこにはこの世界に来た時に出会った
女が立っていた。
「このお邪魔虫と同行しろって言われても足手まといだわ。
ショットガンの強化の代償としては割が合わないわね!」
女は、非常に不機嫌だった。
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